抗不安薬の強さ抗不安薬は、不安障害と呼ばれる心の病気の治療に使われるお薬です。

不安は危険やリスクを察知して回避するために必要な心の働きですが、過剰になると心の働きがバランスを失い、日常生活にも支障が出ます。

不安障害には、高所恐怖症など特定の対象に対して不安や恐怖を感じる限局性不安障害やパニック障害、社交性不安障害などがあります。

鍵をかけ忘れたのではないか、というような思いに取りつかれる強迫性障害も不安障害の1つです。 続きを読む

精神安定剤の強さ精神安定剤という言葉は、現在は少しずつ使われなくなってきて、抗不安薬といわれるようになりました。

これと似た言葉に抗精神病薬や向精神薬などがあります。まず、これらがどう違うのか、お互いにどういう関係にあるのか、少し交通整理してみましょう。

この中でいちばん意味の広い言葉は向精神薬です。向精神薬とは、文字通り精神に向かう薬、つまり精神に作用する薬です。

精神科で処方される抗うつ剤や睡眠薬などがすべて含まれるほか、麻酔薬や麻薬、アルコールも含まれます。

精神科で処方される向精神薬の主なものは、抗うつ剤、睡眠薬、抗不安薬、抗精神病薬の4つですが、その他に抗てんかん薬、抗パーキンソン病薬、抗認知症薬などがあります。 続きを読む

睡眠薬ドラ―ル一般的に睡眠薬で気をつけなければいけない副作用には、次のようなものがあります。

  • 眠気の翌日への持ち越し
  • ふらつき、転倒
  • もうろう状態、健忘
  • 耐性・依存性の形成

この中でドラールに比較的多く出る副作用は、眠気の翌日への持ち越しで、その他の副作用はどれも比較的少なめです。「比較的」というのは、同じベンゾジアゼピン系の睡眠薬の中で比べると、という意味です。 続きを読む

睡眠薬ドラ―ル半減期とは血液中の薬の成分が最高値の1/2になるまでにかかる時間です。この時間がおおよその薬の作用時間(効果の持続時間)になります。

ドラールは半減期が36.6時間と非常に長く、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬の中では、もっとも長時間型のお薬の1つです。

ドラールはロングラン・タイプであるとともに、薬の効き目がもっとも強くなる最高血中濃度に到達するまでに約3.5時間かかるというスロースタータでもあります。

そのため、寝つきの良くない入眠障害の治療には不向きで、夜中に目が覚める中途覚醒や早朝覚醒の治療に向いています。 続きを読む

睡眠薬ドラ―ルドラールはベンゾジアゼピン系の睡眠薬に属しますが、この系統のお薬としては最近の1999年に発売された長時間作動型の睡眠薬です。

したがって、同じ系統ですでに発売されていた、超短時間型のハルシオンや短時間型のレンドルミンなどにはない効果や特徴が期待されて登場した睡眠薬ということになります。

ドラールの最大の特徴は半減期が約36時間という、作用時間の長さにあります。半減期とは、有効成分の血中濃度が最高値から1/2に下がるまでの時間のことで、それが薬の効果のおよその持続時間になります。

ゆっくり効果が消失していく分、効き目が出だすのもゆっくりで、服用後に最高血中濃度に到達するまでに約3.5時間かかります。 続きを読む

ベルソムラ2014年に発売された「ベルソムラ」という睡眠薬が注目されています。それは、この薬が従来の睡眠薬とはまったく違うメカニズムで作用し、耐性や依存性がほとんどないと言われているからです。

現在もっとも処方例が多く、薬の種類も多いのがベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。これは「GABA受容体作動薬」と呼ばれるお薬で、ひと言でいうと、脳の興奮を抑えるGABAという神経伝達物質を活性化することで、脳の活動を鎮静化する作用があります。

それに対して「ベルソムラ」は「オレキシン受容体拮抗薬」と呼ばれるお薬で、脳の覚醒に必要なオレキシンという物質の作用を阻害して、覚醒から睡眠への切り替えをスムーズにする作用があります。 続きを読む

レンドルミン睡眠薬には非常に多くの種類がありますが、どの薬を選ぶかの目安になるのが「半減期」です。

半減期とは服用後に血液中の薬の濃度がピークから1/2になるまでにかかる時間で、ほぼ薬の効果の持続時間に相当します。

半減期が短い薬は早く薬の効果が消滅し、半減期が長い薬は効果が長持ちします。

睡眠薬を選ぶときはこの半減期が重要な基準になります。不眠症でも寝付きが悪い入眠障害の場合は、半減期は短くてもいいから即効性のある薬が選択されます。 続きを読む

マタニティーブルーとは、出産後の気分の落ちこみのことです。多くの場合、出産数日後に症状が出るのでthe 3rd day blue(3日目の憂うつ)とも呼ばれています。

症状は軽いケースが多く、ほとんどの場合とく治療をしなくても1週間から10日くらいで自然に治ります。

マタニティブルーの原因は妊娠中に豊富に分泌されていた女性ホルモンのエストロゲンとプレゲステロンが急激に減ることです。

出産後、一時的に脱毛が増えることが 続きを読む

睡眠薬のユーロジンユーロジンはベンゾジアゼピン系の睡眠薬で、お薬のタイプは中途覚醒や早朝覚醒に効果がある中時間型に属します。

即効性はないので入眠障害の治療には向きません。1970年代に発売された比較的古いお薬ですが、効果がおだやかで副作用が少ないので、現在もよく処方されています。

もちろん、副作用が少なめといってもまったくないわけではありません。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬に共通の副作用として、①眠気の翌日への持ちこし、②ふらつき、転倒、③意識のもうろう状態、健忘、④耐性、依存性の形成、があります。 続きを読む

睡眠薬のユーロジン睡眠薬に限らずお薬は、服用後に成分が血液中に取り込まれることによって効果を発揮し、その成分が肝臓で代謝されて血中濃度が低くなることで効果が消滅します。

半減期とは薬の血液中の成分濃度が最高値に達してから1/2になるまでにかかる時間のことで、薬の効き目が持続する時間の目安になります。

半減期が10時間なら、およそ10時間効果が続く薬ということができるのです。

ユーロジンはベンゾジアゼピン系の睡眠薬で、効き目がピークになる最高血中濃度到達時間が服用後5時間、半減期が24時間の中時間型に属します。 続きを読む