精神安定剤の強さ精神安定剤という言葉は、現在は少しずつ使われなくなってきて、抗不安薬といわれるようになりました。

これと似た言葉に抗精神病薬や向精神薬などがあります。まず、これらがどう違うのか、お互いにどういう関係にあるのか、少し交通整理してみましょう。

この中でいちばん意味の広い言葉は向精神薬です。向精神薬とは、文字通り精神に向かう薬、つまり精神に作用する薬です。

精神科で処方される抗うつ剤や睡眠薬などがすべて含まれるほか、麻酔薬や麻薬、アルコールも含まれます。

精神科で処方される向精神薬の主なものは、抗うつ剤、睡眠薬、抗不安薬、抗精神病薬の4つですが、その他に抗てんかん薬、抗パーキンソン病薬、抗認知症薬などがあります。

抗うつ剤はうつ病の薬で、睡眠薬は不眠症の薬というのは分かりやいのですが、少し分りにくいのが抗不安薬と抗精神病薬です。

デパスなど抗不安薬はパニック障害や社交性不安障害などの不安障害の治療薬で、抗精神病薬は統合失調症や躁病の治療薬です。

どちらも心を落ちつかせる鎮静作用があるお薬ですが、抗精神病薬はその作用が強く、幻覚や妄想を抑える作用もあります。

精神に作用する薬として、マイナートランキライザーとかメジャートランキライザーという言葉もあります。

トランキライザーは精神安定剤という意味で、マイナートランキライザーは抗不安薬を指し、メジャートランキライザーは抗精神病薬を指します。

しかし、マイナーとかメジャーという言葉が誤解を招きやすいので、現在はあまり使われなくなっています。また、単に精神安定剤といえは抗不安薬を意味するようになりました。

抗不安薬(精神安定剤) には非常に多くの種類がありますが、「セディール」というセロトニンに作用する薬を除いて、すべてベンゾジアゼピン系の薬です。

ベンゾジアゼピン系の薬は脳の活動を抑制して不安を取り除く作用がありますが、その他に催眠作用、筋弛緩作用、抗てんかん作用などもあります。

これらの作用がプラスに働くと「おまけ」の効果になりますが、マイナスに働くと副作用ということになります。例えば筋弛緩作用は、肩こりをほぐす効果がある半面、ふらつきの原因にもなります。

ベンゾジアゼピン系の薬はその特徴に応じて、抗不安作用が強いものは抗不安薬として、催眠作用が強いものは睡眠薬として使用されています。

ベンゾジアゼピン系の抗不安薬は、薬の効果が持続する作用時間と、不安をしずめる効果の大きさによってに分類されています。

作用時間による分類は、短時間型(3~6時間)、中時間型(12~20時間)、長時間型(20~100時間)、超長時間型(100時間以上)の4つです。

短時間型はあがり症の人が気持ちを地つける頓服として使われることもあります。長時間型は何日間か服用を続けることで不安を軽減する土台をつくるお薬です。

効き目の強さでは、弱い、中程度、強い、の3段階で分類されています。例えば有名な抗不安薬のデパスは、短時間型の強い効果の抗不安薬に分類されます。

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