睡眠薬ドラ―ル一般的に睡眠薬で気をつけなければいけない副作用には、次のようなものがあります。

  • 眠気の翌日への持ち越し
  • ふらつき、転倒
  • もうろう状態、健忘
  • 耐性・依存性の形成

この中でドラールに比較的多く出る副作用は、眠気の翌日への持ち越しで、その他の副作用はどれも比較的少なめです。「比較的」というのは、同じベンゾジアゼピン系の睡眠薬の中で比べると、という意味です。

現在もっともよく処方されているデパスなどベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、それ以前のバルビツール酸系の睡眠薬より、上記のどの副作用も少なく、安全性の高いお薬です。

しかし、ベンゾジアゼピン系のお薬には作用時間などが異なる多くの製品があり、副作用の出かたや強さにも違いがあります。

その中でドラールは、最高血中濃度に到達するのが服用後3.5時間、薬の効果が失われる半減期が約36時間という、ゆっくり効き始めて効果が長く続く「長時間型」に属します。

ちなみに「超短時間型」は半減期が2~4時間、「短時間型」が6~10時間、「中時間型」は12~24時間で、効果の持続時間には大きな差があります。

半減期が長いドラールは、翌日の日中への眠気の持ちこしが出やすいのですが、眠気が36時間も続くわけではありません。

ドラールは半減期の前半に睡眠を持続させていた成分が、後半は不安を軽減する作用に変わるという特徴があります。

眠気が持ちこすと困りますが、夜熟睡できなくて昼は不安の症状が出るという患者さんには、ドラールはたいへんありがたいお薬です。

ゆっくり効き目が現れるドラールはベンゾジアゼピン系に共通している筋弛緩作用が弱く、ふらついたり、転んだりする副作用が少なめです。

ただし、眠気の持ちこしで転倒する心配はあるので注意が必要です。

また、やはり効き目が早く出るタイプの薬に多い、もうろうとした意識で歩き回って、目が覚めたときにはその記憶がないという副作用も、ドラールではめったに出ません。

睡眠薬の副作用でもっともやっかいな耐性や依存性の形成もドラールでは少なめになっています。

耐性とは、同じ薬を飲んでいると効かなくなってくる(1回の服用量が増えてくる)ことで、耐性とは長期間服用していると薬を止めにくくなることです。

超短時間型の睡眠薬(ハルシオンなど)で依存性ができて薬がなかなか止められなくなった患者さんが、いったんドラールに変更して、ドラールで減薬・断薬していくというケースもあります。

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