レンドルミンレンドルミンは、現在睡眠薬の主流になっているベンゾジアゼピン系の睡眠薬の中でも、デパスと並びもっともよく処方されているお薬です。

その理由は、服用後15~30分くらいで効果が現れ、約7時間効果が持続するので、どのタイプの不眠にも使える使い勝手の良いお薬だからです。

睡眠薬は効果が持続する時間によって①超短時間型(効果が3~4時間持続)、②短時間型5~7時間)、③中時間型(7~8時間)、④長時間型(9~10時間)の4タイプに分類されています。 続きを読む

レンドルミンレンドルミンは現在主流になっているベンゾジアゼピン系の睡眠薬の1つで、短時間型に属するお薬です。

服用後15~30分くらいで効果が現れて、1.5時間後に最高血中濃度(薬の効果がもっとも高い時間帯)に達し、薬の効果は6~7時間持続します。

このように、そこそこの即効性があり、効果の持続時間が人の平均睡眠時間に近いレンドルミンは使い勝手がよく、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬の中でもデパスと並びとくに使用例が多いお薬です。

レンドルミンを含むベンゾジアゼピン系系の睡眠薬は1980年代からよく使われるようになりました。

それ以前に使用されていたバルビツール酸系睡眠薬よりは副作用が少なく、安全性の高いお薬だからです。 続きを読む

睡眠薬の種類を開発された年代で並べると次のようになります。

  • 20世紀中頃 バルビツール酸系、非バルビツール酸系
  • 20世紀終盤 ベンゾジアゼピン系(デパスなど)、非ベンゾジアゼピン系
  • 21世紀初め メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬

レンドルミンこの中でもっとも古いバルビツール酸系と非バルビツール酸系の睡眠薬は、催眠効果はそれ以後に登場した睡眠薬よりも強いのですが、耐性や依存性が作られやすく、その他の副作用も強いので、現在ではほとんど使われることがなくなりました。

現在もっともよく処方されているのは、その次に開発されたベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

効果の強さはバルピツール酸系のお薬におよびませんが、耐性や依存性を形成しにくい安全なお薬であることが評価されたのです。 続きを読む

睡眠薬の依存性精神科で処方する睡眠薬や抗不安薬は、おもにベンゾジアゼピン系と呼ばれる中枢神経に作用するお薬です。

ベンゾジアゼピン系の薬物には①催眠作用②抗不安作用③筋肉弛緩作用④抗けいれん作用の4つの作用があり、精神科の他に内科や整形外科でも広く処方されています。

不眠や不安の症状に悩んで精神科を受診する患者さんの中には「なるべく薬は飲みたくない」という人が少なからずいます。

それは、睡眠薬や抗不安薬には依存性があっていちど飲み始めると止められなくなる、というイメージがあるからです。 続きを読む

睡眠薬の副作用睡眠薬は止めるタイミングが難しいお薬です。

例えば、睡眠薬を使用して3~4週間眠れる状態が続いたとしても、不眠症が治った(眠る力が回復した)のか薬のせいで眠れているのか分からないからです。

とくに、薬を飲み忘れて眠れなかった経験を持つ患者さんは、まだ不眠症が治っていないと思ってしまうことがあります。

しかしそれは、不眠症が治っていないのではなく、「反跳性不眠」という急に薬を止めたことによる反動の場合があります。 続きを読む

ベンゾジアゼピン系国連の機関である国際麻薬統制委員会の2010年の報告によると、日本は世界の主要国の中では国民1人当たりのベンゾジアゼピン系薬の使用量が突出した第1位なんです。

主要国以外のすべての国の中でもベルギーに次いで第2位になっています。その使用量はアメリカの約5倍、フランスの約3倍におよんでいます。

その原因は、日本人に不眠症の患者が多いというような正当な理由ではなく、医師が安易に睡眠薬を処方する傾向があることがもっとも大きな理由と考えられています。 続きを読む

デパス錠ベンゾジアゼピン系の睡眠薬ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、現在日本でもっとももよく使用されている睡眠薬で、作用時間の違う多くの商品が発売されています。

眠りをもたらすしっかりした効果があり、副作用が少ないのが特徴です。

日本で使われてきた睡眠薬の歴史を振り返ると、戦後すぐの1950年代はバルビツール酸系の睡眠薬がよく使われていました。

この薬は催眠効果は優れていますが副作用が大きく,耐性や依存性を形成しやすいという欠点があります。
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睡眠薬と睡眠導入剤睡眠導入剤という用語は、医師によって①睡眠薬の内でとくに寝付きを良くするお薬という意味で使う人と、②睡眠薬と同じ意味で使う人がいます。

どちらかというと①の意味で使われることが多いようです。

睡眠障害(不眠症)には、寝つきが悪い「入眠困難」、夜中に目が覚める「中途覚醒」、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」などのパターンがあります。

寝つきをよくするという意味での睡眠導入剤が使われるのは、この内の入眠困難の場合です。 続きを読む

睡眠薬を希望するかた現在日本の病院で処方されている睡眠薬は大きく分けると5つに分類できます。

それを開発が古い順に並べると次のようになります。

カッコの中は日本でよく使用されるようになった年代です。

  • バルビツール酸系(1950年代)
  • ベンゾジアゼピン系(1980年代)
  • 非ベンゾジアゼピン系(1990年代)
  • メラトニン受容体作動薬(2010年)
  • オレキシン受容体拮抗薬(2014年)

この中で眠気を催す効果がもっとも高いのは、最近できた薬ではなく、もっとも開発年代の古いバルビツール酸系の睡眠薬です。 続きを読む

睡眠薬の副作用睡眠薬の副作用でもっとも注意したいのは、長期服用と大量服用によって形成される「耐性」と「依存性」です。

耐性とはお薬に身体が慣れてしまって同じ服用量ではだんだん効き目がわるくなることです。

依存性とはやはりお薬に身体が慣れることで、服用を中止すると心身に変調が現れることです。

現在主流になっている「ベンゾジアゼピン系(デパスなど)」や「非ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬にも耐性と依存性が出る可能性があります。 続きを読む