睡眠薬と睡眠導入剤睡眠導入剤という用語は、医師によって①睡眠薬の内でとくに寝付きを良くするお薬という意味で使う人と、②睡眠薬と同じ意味で使う人がいます。

どちらかというと①の意味で使われることが多いようです。

睡眠障害(不眠症)には、寝つきが悪い「入眠困難」、夜中に目が覚める「中途覚醒」、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」などのパターンがあります。

寝つきをよくするという意味での睡眠導入剤が使われるのは、この内の入眠困難の場合です。

睡眠薬が効き始めるのにかかる時間(最高血中濃度到達時間)は、早いものでは40分くらいから遅いものでは5時間以上かかるものがあります。

この内で睡眠導入剤と呼ばれるのは服用後1.5時間以内に最高血中濃度に達する「即効型」のお薬です。

効果の持続時間(血中濃度半減期)では短いもので1.8時間から長いものでは40時間以上のものがあります。

この内睡眠導入剤と呼ばれるのは効果の持続時間が7時間までの「超短時間型」あるいは「短時間型」のお薬です。

現在主流になっているデパスに代表されるベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬の内で、即効型で短時間型の条件を備えているのは、早く効き目が現れる順からマイスリー、アモバン、ルネスタ、ハルシオン、レンドルミンなどです。

この中でレンドルミンは半減期が7時間と比較的長いので中途覚醒の症状の人も使えますが、その他は中途覚醒の対策には不向きです。

この他に21世紀になってから登場した新しいタイプの睡眠薬にメラトニン受容体作動薬とオレキシン受容体拮抗薬の2つがありますが、この2つはどちらも即効性があり作用時間が短いので睡眠導入剤ということができます。

メラトニン受容体作動薬は服用後0.75時間で最高血中濃度に達し、その1時間後には半減期になります。

オレキシン受容体拮抗薬は服用後1~3時間で最高血中濃度に達し、6~8時間後に半減期を迎えます。

睡眠導入剤は作用時間が短いので翌朝まで薬の影響を持ちこさないのがメリットです。

入眠困難の症状がある人が、中時間型や長時間型のお薬を服用すると、寝つきの悪さが改善しない上に、翌朝眠くて起きられないということになりかねません。

ちなみに中時間型と呼ばれるのは作用時間(半減期)が12~24時間のお薬で、24時間以上が長時間型と呼ばれます。

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