睡眠薬の副作用睡眠薬は止めるタイミングが難しいお薬です。

例えば、睡眠薬を使用して3~4週間眠れる状態が続いたとしても、不眠症が治った(眠る力が回復した)のか薬のせいで眠れているのか分からないからです。

とくに、薬を飲み忘れて眠れなかった経験を持つ患者さんは、まだ不眠症が治っていないと思ってしまうことがあります。

しかしそれは、不眠症が治っていないのではなく、「反跳性不眠」という急に薬を止めたことによる反動の場合があります。

「車は急に止まれない」という言葉がありますが、睡眠薬も急ブレーキをかけると身体がショックを受けます。

徐々にブレーキをかけて(薬を減らして)ゆっくり停止する(断薬する)必要があります。

反跳(はんちょう)性不眠は急に睡眠薬を止めたときに起きる強い不眠症です。

現在主流になっているベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、どれも反跳性不眠を起こす可能性がありますが、とくにハルシオンなどの薬の効果が消失する時間が短い超短時間型の睡眠薬に多い副作用です。

しかし反跳性不眠を怖がって漫然と睡眠薬を飲み続けると、強い依存性が形成されてさらに薬が止めづらくなってしまいます。睡眠薬はなるべく早いタイミングで減薬を開始すべきです。

反発性不眠が出にくい減薬方法には次のようなものがあります。

<漸減法>
2週間に1回ずつ服用しているお薬を4分の1ずつ減らして行き、8週間かけて断薬します。

これは反跳性不眠が出やすい超短時間型や短時間型の睡眠薬に適した減薬方法です。

それでもなお反跳性不眠が出るようなら、減薬のペースを3週間に延ばす、減薬の量を10%ずつに減らすなどでペースダウンします。

<隔日法>
薬を飲むのを一日おきとか数日おきに徐々に間隔を空けていく方法です。

これは薬の半減期が長い中時間型や長時間型の睡眠薬を止めるときに適した方法です。

<置換法>
短時間型の睡眠薬は減薬が難しく、漸減法でも反跳性不眠が出る場合があります。

そんなときは、服用する薬を中時間型などに変更してから、漸減法と隔日法を併用して用量を減らしつつ、間隔を空けていくという方法があります。

睡眠薬がないと眠れないと思っている人の中にも、すでに本来の「眠る力」が回復しているのに、反跳性不眠という副作用のために眠れなくなっている場合があります。

睡眠薬は止めるのを怖がらずに、なるべく早めに少しずつ減薬を始めるべきお薬です。

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