ワイパックスで眠気がワイパックスはベンゾジアゼピン系の抗不安薬です。ベンゾジアゼピン系というと睡眠薬を思い浮かべる人も多いと思いますが、どちらもGABAという脳内物質に作用して脳の活動を抑制する作用があります。

ベンゾジアゼピン系のお薬で不安をしずめる作用が強いものを抗不安薬として、催眠作用が強いものを睡眠剤として使っています。

したがって睡眠薬にもある程度の抗不安作用があり、抗不安薬にもある程度の催眠作用があります。

また、ベンゾジアゼピン系の薬品には、この2つの作用の他に、筋弛緩作用と抗けいれん作用もあります。 続きを読む

ワイパックスの半減期ワイパックスはベンゾジアゼピン系の抗不安薬で、心の不安や緊張をしずめる効果があります。

抗不安薬の中では効き目が強い方に属し、パニック障害や社交性障害などの不安障害の治療によく使われています。

ワイパックスは服用後約2時間で血中濃度がピークに達し、その12時間後に濃度が1/2にまで下がる半減期を迎えます。 続きを読む

抗不安薬の強さ抗不安薬は、不安障害と呼ばれる心の病気の治療に使われるお薬です。

不安は危険やリスクを察知して回避するために必要な心の働きですが、過剰になると心の働きがバランスを失い、日常生活にも支障が出ます。

不安障害には、高所恐怖症など特定の対象に対して不安や恐怖を感じる限局性不安障害やパニック障害、社交性不安障害などがあります。

鍵をかけ忘れたのではないか、というような思いに取りつかれる強迫性障害も不安障害の1つです。 続きを読む

精神安定剤の強さ精神安定剤という言葉は、現在は少しずつ使われなくなってきて、抗不安薬といわれるようになりました。

これと似た言葉に抗精神病薬や向精神薬などがあります。まず、これらがどう違うのか、お互いにどういう関係にあるのか、少し交通整理してみましょう。

この中でいちばん意味の広い言葉は向精神薬です。向精神薬とは、文字通り精神に向かう薬、つまり精神に作用する薬です。

精神科で処方される抗うつ剤や睡眠薬などがすべて含まれるほか、麻酔薬や麻薬、アルコールも含まれます。

精神科で処方される向精神薬の主なものは、抗うつ剤、睡眠薬、抗不安薬、抗精神病薬の4つですが、その他に抗てんかん薬、抗パーキンソン病薬、抗認知症薬などがあります。 続きを読む

レンドルミン睡眠薬には非常に多くの種類がありますが、どの薬を選ぶかの目安になるのが「半減期」です。

半減期とは服用後に血液中の薬の濃度がピークから1/2になるまでにかかる時間で、ほぼ薬の効果の持続時間に相当します。

半減期が短い薬は早く薬の効果が消滅し、半減期が長い薬は効果が長持ちします。

睡眠薬を選ぶときはこの半減期が重要な基準になります。不眠症でも寝付きが悪い入眠障害の場合は、半減期は短くてもいいから即効性のある薬が選択されます。 続きを読む

睡眠薬のユーロジンユーロジンはベンゾジアゼピン系の睡眠薬で、お薬のタイプは中途覚醒や早朝覚醒に効果がある中時間型に属します。

即効性はないので入眠障害の治療には向きません。1970年代に発売された比較的古いお薬ですが、効果がおだやかで副作用が少ないので、現在もよく処方されています。

もちろん、副作用が少なめといってもまったくないわけではありません。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬に共通の副作用として、①眠気の翌日への持ちこし、②ふらつき、転倒、③意識のもうろう状態、健忘、④耐性、依存性の形成、があります。 続きを読む

睡眠薬のユーロジンユーロジンは中時間型に属するベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

日本での発売は1977年で、ベンゾジアゼピン系ではもっとも古い睡眠薬ですが、現在でもよく使用されています。

飲むとすぐ眠くなるという即効性はありませんが、中途覚醒や早朝覚醒を防いでゆっくり眠れる効果があります。

ユーロジンの薬物動態(効き目の出かた)は、服用後に成分の血中濃度が最高に達するまでに約5時間かかり、それが1/2になる(半減期)までにさらに24時間かかります。 続きを読む

心身症「病は気から」という言葉がありますが、心身症とはまさにこの「気からきた病」のことです。

息子の就職がなかなか決まらないので心配で頭が痛い、というときの頭痛は心身症です。息子さん本人も悩んで円形脱毛症を起こしたとしたら、それも心身症です。

「胃に穴の開くような思い」をして本当に胃潰瘍になることもあり、「都会暮らしをしている間はずっと血圧が高かったが、田舎に引っ越すと血圧が下がった」というのは、逆に心身症の高血圧が環境の変化によって治ったケースです。

心身症とは、このように心が関係している病気ですが、うつ病とかパニック障害などの「心の病気」は除外されます。精神的なストレスが原因で発症した身体の病気が心身症です。

心身症は消化器官や循環器系に出るだけでなく、呼吸器(ぜんそく、過呼吸)にも、生殖器(月経不順、ED)にも、筋肉(肩こり)にも、皮膚(じんましん、アレルギー)にもでます。

勃起不全(ED)は皆が遅かれ早かれ経験しますがED治療薬で容易に改善できます。

このように、いわば身体のいたるところに出る可能性があるのは、心身症はストレスが自律神経を失調させて、その影響が身体のどこに出る病気だからです。

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ベルソムラの効果ベルソムラは2014年に発売されたオレキシン受容体拮抗薬という新しいタイプの睡眠薬です。

オレキシンとは人が目覚めた状態を保つための脳内物質で、ベルソムラはその働きを抑制することで眠りをもたらします。これは、これまでの中枢神経を鎮静させる作用の睡眠薬とはまったく違うメカニズムです。

発売からまだあまり時間がたっていないので、効果や副作用については明かになっていない点もありますが、これまでの睡眠薬に比べて副作用が少なく、安全性が高いことが注目されています。

ベルソムラの最も期待されている特徴は、これまでの睡眠薬ではつねに問題になってきた耐性と依存性がほとんどないということです。

耐性とは同じ薬を飲み続けることでだんだん効き目が弱くなってくることで、依存性とは同じ薬を飲み続けることで薬を止めようとすると離脱症状が出ることです。

現在おもに使用されている睡眠薬はベンゾジアゼピン系または非ベンゾジアゼピン系に属するお薬です。

この2つはそれ以前のバルビツール系睡眠薬にくらべると耐性や依存性が出にくいお薬ですが、やはり長期間服用を続けるとこの問題が出てきます。

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ベルソムラベルソムラは副作用が少ない安全な睡眠薬として注目されているお薬です。

発売されたのは2014年で、オレキシン受容体拮抗薬というまったく新しいタイプの睡眠薬です。とくに注目されているのは、睡眠薬には付きものと思われていた耐性や依存性がほとんど出ないということです。

耐性とは、同じ薬を飲んでいるとだんだん効き目が弱くなってくることです。同じ効果を得ようとすると服用量がどんどん増えてきます。 続きを読む