抗不安薬の強さ抗不安薬は、不安障害と呼ばれる心の病気の治療に使われるお薬です。

不安は危険やリスクを察知して回避するために必要な心の働きですが、過剰になると心の働きがバランスを失い、日常生活にも支障が出ます。

不安障害には、高所恐怖症など特定の対象に対して不安や恐怖を感じる限局性不安障害やパニック障害、社交性不安障害などがあります。

鍵をかけ忘れたのではないか、というような思いに取りつかれる強迫性障害も不安障害の1つです。 続きを読む

マタニティーブルーとは、出産後の気分の落ちこみのことです。多くの場合、出産数日後に症状が出るのでthe 3rd day blue(3日目の憂うつ)とも呼ばれています。

症状は軽いケースが多く、ほとんどの場合とく治療をしなくても1週間から10日くらいで自然に治ります。

マタニティブルーの原因は妊娠中に豊富に分泌されていた女性ホルモンのエストロゲンとプレゲステロンが急激に減ることです。

出産後、一時的に脱毛が増えることが 続きを読む

心身症「病は気から」という言葉がありますが、心身症とはまさにこの「気からきた病」のことです。

息子の就職がなかなか決まらないので心配で頭が痛い、というときの頭痛は心身症です。息子さん本人も悩んで円形脱毛症を起こしたとしたら、それも心身症です。

「胃に穴の開くような思い」をして本当に胃潰瘍になることもあり、「都会暮らしをしている間はずっと血圧が高かったが、田舎に引っ越すと血圧が下がった」というのは、逆に心身症の高血圧が環境の変化によって治ったケースです。

心身症とは、このように心が関係している病気ですが、うつ病とかパニック障害などの「心の病気」は除外されます。精神的なストレスが原因で発症した身体の病気が心身症です。

心身症は消化器官や循環器系に出るだけでなく、呼吸器(ぜんそく、過呼吸)にも、生殖器(月経不順、ED)にも、筋肉(肩こり)にも、皮膚(じんましん、アレルギー)にもでます。

勃起不全(ED)は皆が遅かれ早かれ経験しますがED治療薬で容易に改善できます。

このように、いわば身体のいたるところに出る可能性があるのは、心身症はストレスが自律神経を失調させて、その影響が身体のどこに出る病気だからです。

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ベルソムラの効果ベルソムラは2014年に発売されたオレキシン受容体拮抗薬という新しいタイプの睡眠薬です。

オレキシンとは人が目覚めた状態を保つための脳内物質で、ベルソムラはその働きを抑制することで眠りをもたらします。これは、これまでの中枢神経を鎮静させる作用の睡眠薬とはまったく違うメカニズムです。

発売からまだあまり時間がたっていないので、効果や副作用については明かになっていない点もありますが、これまでの睡眠薬に比べて副作用が少なく、安全性が高いことが注目されています。

ベルソムラの最も期待されている特徴は、これまでの睡眠薬ではつねに問題になってきた耐性と依存性がほとんどないということです。

耐性とは同じ薬を飲み続けることでだんだん効き目が弱くなってくることで、依存性とは同じ薬を飲み続けることで薬を止めようとすると離脱症状が出ることです。

現在おもに使用されている睡眠薬はベンゾジアゼピン系または非ベンゾジアゼピン系に属するお薬です。

この2つはそれ以前のバルビツール系睡眠薬にくらべると耐性や依存性が出にくいお薬ですが、やはり長期間服用を続けるとこの問題が出てきます。

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ベルソムラベルソムラは副作用が少ない安全な睡眠薬として注目されているお薬です。

発売されたのは2014年で、オレキシン受容体拮抗薬というまったく新しいタイプの睡眠薬です。とくに注目されているのは、睡眠薬には付きものと思われていた耐性や依存性がほとんど出ないということです。

耐性とは、同じ薬を飲んでいるとだんだん効き目が弱くなってくることです。同じ効果を得ようとすると服用量がどんどん増えてきます。 続きを読む

過去の辛い記憶「時間薬」という言葉があります。小さな切り傷などは血が止まるとかさぶたができて、やがて跡形もなく消えてしまいます。

失恋した人を慰める時も、時間薬という言葉が使われることがあります。しかし、心の傷や辛い経験も時間薬で癒されるものもありますが、繰り返し心に浮かびその度に強い情動をともなって人を苦しめるものもあります。

あんなことがなければどんなに良かっただろうと思う辛い記憶には、必ず自分と「特定の誰か」という2人の登場人物がいます。 続きを読む

断る勇気何かが気がかりで安心できない心の状態が「不安」ですが、不安は私たちに危険を避けるための準備行動や回避行動をとらせる心の安全装置でもあります。

しかしこの不安が合理性を超えて過剰になると、パニック障害や強迫性障害などの「不安障害」という病気になります。

このような病気になりやすい人、不安が大きくなりやすい人には、人間関係でのある共通した傾向がみられます。それは「他人の頼みを断れない」ということです。

不安が強い人ほど周囲の評価を気にする傾向があり、頼みごとを断わって人に嫌われることを強く怖れます。 続きを読む

無意味な悩み野坂昭如さんの歌にあるように「ソクラテスも、プラトンも、みんな悩んで大きくなった」という悩みならいいのですが、残念ながら心に不安を抱いている人の悩みは、悩めば悩むほどよけい悩みや不安が大きくなるものが多いようです。

意味のある悩みとは、理解しにくい状況を正しく認識しようとする努力や、その状況を改善しようとする努力にともなう悩みです。

こういう悩みなら、あきらめて放置するより良いのはもちろんですし、人を一回り大きくしてくれる前向きの悩みです。 続きを読む

ストレスを溜めないストレスという言葉が医学・生理学の分野で使われるようになったのは、1930年代にカナダのハンス・セリエという生理学学者が「ストレス学説」を発表してからです。ス

トレスという言葉はもともと材料力学の用語で、鉄などの材料にどれくらいの力を加えるとどのように変化するかを調べるときに使われていました。ストレス学説はそれを生理学に応用したのです。

材料は力(ストレス)を加えられると伸びたり、縮んだり、歪んだりしますが、一定以上の力が加えられると破壊されます。 続きを読む

ストレスと頭痛「あいつにも困ったもんだ。頭が痛いよ」などというように、心配ごとやストレスで頭が痛くなるのは誰にも覚えのあることです。

心身症というのはストレスが原因で生じる身体の病気のことですが、頭痛や胃痛などはとくにストレスの影響をうけやすい所です。

しかし、どうしてストレスのせいで頭痛が起きるのでしょうか。改まってそう聞かれても困るでしょうが、そのもっとも大きな理由は、過剰なストレスは自律神経の働きを失調させるからです。 続きを読む