睡眠薬のユーロジンユーロジンは中時間型に属するベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

日本での発売は1977年で、ベンゾジアゼピン系ではもっとも古い睡眠薬ですが、現在でもよく使用されています。

飲むとすぐ眠くなるという即効性はありませんが、中途覚醒や早朝覚醒を防いでゆっくり眠れる効果があります。

ユーロジンの薬物動態(効き目の出かた)は、服用後に成分の血中濃度が最高に達するまでに約5時間かかり、それが1/2になる(半減期)までにさらに24時間かかります。 続きを読む

睡眠にはメラトニンが必須体内時計はおもに睡眠と覚醒のリズムを作っている脳の機能です。

夜になるとメラトニンが分泌されて眠くなり、朝にはセロトニンが分泌されて目覚めるのは、体内時計が脳内物質の分泌をコントロールしているからです。

この体内時計を整えるのに必要なのが朝に太陽の光を浴びることです。

そもそも体内時計は、24時間周期で昼と夜が交替する地球上で進化した生物が持つようになった機能ですから、それが光に関係しているのは当然です。 続きを読む

心身症「病は気から」という言葉がありますが、心身症とはまさにこの「気からきた病」のことです。

息子の就職がなかなか決まらないので心配で頭が痛い、というときの頭痛は心身症です。息子さん本人も悩んで円形脱毛症を起こしたとしたら、それも心身症です。

「胃に穴の開くような思い」をして本当に胃潰瘍になることもあり、「都会暮らしをしている間はずっと血圧が高かったが、田舎に引っ越すと血圧が下がった」というのは、逆に心身症の高血圧が環境の変化によって治ったケースです。

心身症とは、このように心が関係している病気ですが、うつ病とかパニック障害などの「心の病気」は除外されます。精神的なストレスが原因で発症した身体の病気が心身症です。

心身症は消化器官や循環器系に出るだけでなく、呼吸器(ぜんそく、過呼吸)にも、生殖器(月経不順、ED)にも、筋肉(肩こり)にも、皮膚(じんましん、アレルギー)にもでます。

勃起不全(ED)は皆が遅かれ早かれ経験しますがED治療薬で容易に改善できます。

このように、いわば身体のいたるところに出る可能性があるのは、心身症はストレスが自律神経を失調させて、その影響が身体のどこに出る病気だからです。

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ベルソムラ2014年に新しいタイプの睡眠薬「オレキシン受容体拮抗薬」が発売されました。商品名は「ベルソムラ」で、オレキシンという覚醒作用がある脳内物質の働きを抑えるという、これまでの睡眠薬とは違う作用があります。

オレキシン受容体拮抗薬は、副作用が少なく、とくに耐性(同じ薬を飲み続けるとだんだん効かなくなってくること)と依存性(長期間飲み続けるとなかなか薬をやめられなくなること)がまったくないというメリットがあります。 続きを読む

トリアゾラム(ハルシオンジェネリック)ハルシオンはデパスに代表されるベンゾジアゼピン系の睡眠薬で、即効性があり作用時間が短い超短時間型に属するお薬です。

服用後70分ほどで効き目がもっとも強くなり、約3時間後には効き目が消失するので、不眠症の中でもなかなか寝つけない入眠障害の治療に適したお薬です。

ハルシオンはアメリカの製薬会社ファイザー社が開発して1983年に発売しました。

寝つきをよくする効果が高く、広く使用されているお薬ですが、すでに特許期間が終了して数多くのジェネリック医薬品が発売されています。人気のある商品ほどジェネリックの数も多くなります。 続きを読む

ベルソムラの効果ベルソムラは2014年に発売されたオレキシン受容体拮抗薬という新しいタイプの睡眠薬です。

オレキシンとは人が目覚めた状態を保つための脳内物質で、ベルソムラはその働きを抑制することで眠りをもたらします。これは、これまでの中枢神経を鎮静させる作用の睡眠薬とはまったく違うメカニズムです。

発売からまだあまり時間がたっていないので、効果や副作用については明かになっていない点もありますが、これまでの睡眠薬に比べて副作用が少なく、安全性が高いことが注目されています。

ベルソムラの最も期待されている特徴は、これまでの睡眠薬ではつねに問題になってきた耐性と依存性がほとんどないということです。

耐性とは同じ薬を飲み続けることでだんだん効き目が弱くなってくることで、依存性とは同じ薬を飲み続けることで薬を止めようとすると離脱症状が出ることです。

現在おもに使用されている睡眠薬はベンゾジアゼピン系または非ベンゾジアゼピン系に属するお薬です。

この2つはそれ以前のバルビツール系睡眠薬にくらべると耐性や依存性が出にくいお薬ですが、やはり長期間服用を続けるとこの問題が出てきます。

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ベルソムラベルソムラは副作用が少ない安全な睡眠薬として注目されているお薬です。

発売されたのは2014年で、オレキシン受容体拮抗薬というまったく新しいタイプの睡眠薬です。とくに注目されているのは、睡眠薬には付きものと思われていた耐性や依存性がほとんど出ないということです。

耐性とは、同じ薬を飲んでいるとだんだん効き目が弱くなってくることです。同じ効果を得ようとすると服用量がどんどん増えてきます。 続きを読む

過去の辛い記憶「時間薬」という言葉があります。小さな切り傷などは血が止まるとかさぶたができて、やがて跡形もなく消えてしまいます。

失恋した人を慰める時も、時間薬という言葉が使われることがあります。しかし、心の傷や辛い経験も時間薬で癒されるものもありますが、繰り返し心に浮かびその度に強い情動をともなって人を苦しめるものもあります。

あんなことがなければどんなに良かっただろうと思う辛い記憶には、必ず自分と「特定の誰か」という2人の登場人物がいます。 続きを読む

無意味な悩み野坂昭如さんの歌にあるように「ソクラテスも、プラトンも、みんな悩んで大きくなった」という悩みならいいのですが、残念ながら心に不安を抱いている人の悩みは、悩めば悩むほどよけい悩みや不安が大きくなるものが多いようです。

意味のある悩みとは、理解しにくい状況を正しく認識しようとする努力や、その状況を改善しようとする努力にともなう悩みです。

こういう悩みなら、あきらめて放置するより良いのはもちろんですし、人を一回り大きくしてくれる前向きの悩みです。 続きを読む

ストレスを溜めないストレスという言葉が医学・生理学の分野で使われるようになったのは、1930年代にカナダのハンス・セリエという生理学学者が「ストレス学説」を発表してからです。ス

トレスという言葉はもともと材料力学の用語で、鉄などの材料にどれくらいの力を加えるとどのように変化するかを調べるときに使われていました。ストレス学説はそれを生理学に応用したのです。

材料は力(ストレス)を加えられると伸びたり、縮んだり、歪んだりしますが、一定以上の力が加えられると破壊されます。 続きを読む