2014年に発売された「ベルソムラ」という睡眠薬が注目されています。それは、この薬が従来の睡眠薬とはまったく違うメカニズムで作用し、耐性や依存性がほとんどないと言われているからです。
現在もっとも処方例が多く、薬の種類も多いのがベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。これは「GABA受容体作動薬」と呼ばれるお薬で、ひと言でいうと、脳の興奮を抑えるGABAという神経伝達物質を活性化することで、脳の活動を鎮静化する作用があります。
それに対して「ベルソムラ」は「オレキシン受容体拮抗薬」と呼ばれるお薬で、脳の覚醒に必要なオレキシンという物質の作用を阻害して、覚醒から睡眠への切り替えをスムーズにする作用があります。 続きを読む
2014年に新しいタイプの睡眠薬「オレキシン受容体拮抗薬」が発売されました。商品名は「ベルソムラ」で、オレキシンという覚醒作用がある脳内物質の働きを抑えるという、これまでの睡眠薬とは違う作用があります。
精神科で処方する睡眠薬や抗不安薬は、おもにベンゾジアゼピン系と呼ばれる中枢神経に作用するお薬です。
睡眠薬は止めるタイミングが難しいお薬です。
国連の機関である国際麻薬統制委員会の2010年の報告によると、日本は世界の主要国の中では国民1人当たりのベンゾジアゼピン系薬の使用量が突出した第1位なんです。
ベンゾジアゼピン系の睡眠薬ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、現在日本でもっとももよく使用されている睡眠薬で、作用時間の違う多くの商品が発売されています。
睡眠導入剤という用語は、医師によって①睡眠薬の内でとくに寝付きを良くするお薬という意味で使う人と、②睡眠薬と同じ意味で使う人がいます。
現在日本の病院で処方されている睡眠薬は大きく分けると5つに分類できます。