リスミーと致死量心がつらいときは、処方された睡眠薬の束を見ると「これを一度に飲むと楽になれる」と思ってしまうことがあります。

しかし、リスミーを含むベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、病院で処方された1月分や2月分を服用しても決して死ぬことはできません。

マウスを使った実験では、200~300gのマウスはリスミーを200~300mg投与すると死亡します。

これをヒトに換算すると、体重40kgなら40,000mg、つまり40gで致死量に達することになります。40gなら飲めそうな気がしますが、リスミー2mg錠に換算すると2万錠にもなります。 続きを読む

リスミーの副作用リスミーはベンゾジアゼピン系に属する短時間型の睡眠薬です。効き目の強さはこの系統の睡眠薬の中ではもっとも弱い方です。また、短時間型の割には即効性がなく、じんわりと効果を発揮します。

このようにソフトな効果のリスミーは、副作用の頻度は少なく、出ても比較的軽い場合がほとんどです。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬に共通している副作用には、翌日への眠気のもちこし、筋弛緩作用によるふらつきや転倒、服用直後のもうろう状態や健忘、耐性や依存性が生じる、などがあります。 続きを読む

リスミーリスミーはデパスなどが属するベンゾジアゼピン系の睡眠薬で、作用時間では短時間型に分類されます。

即効性はないので入眠障害の治療には向いていませんが、ソフトな効き目がじわりと現れる、副作用が少なく安全性の高いお薬です。寝付きは悪くないが夜中に目を覚ます中途覚醒や早朝覚醒の治療によく使用されています。

リスミーの有効成分は塩酸リルマザホンで、1mg錠と2mg錠の2種類があります。最初は1mgを使用して、それでは効果が充分でない場合に2mgに増量するのがセオリーです。 続きを読む

トリアゾラムハルシオンは即効性があり、寝つきの悪さを改善する睡眠導入剤としてよく使用されている睡眠薬です。

服用後10分ほどで効き目が現れ、1時間ほどでもっとも効き目が強くなります。作用時間は約3時間と短く、「超短時間型」に分類されます。

成分名はトリアゾラムで、デパスなどと同様にベンゾジアゼピン系睡眠薬に属します。

発売は1983年ですでに特許期間が終了しているので、「人気商品」ということもあり数多くのジェネリック医薬品が発売されています。 続きを読む

ハルシオン作家の芥川龍之介や詩人の金子みすゞなど睡眠薬で自殺をした有名人がいることもあり、現在でも睡眠薬を大量に飲めば死ぬと思っている人が少なくありません。

しかし、現在おもに処方されているデパスなどベンゾジアゼピン系の睡眠薬などは、いくら大量に服用しても死ぬことは不可能です。

芥川龍之介が飲んだ睡眠薬は、現在は発売が中止されているカルモチンという尿素系の睡眠薬です。

これは、副作用が強いために現在ではほとんど処方されなくなったバルビツール酸系の睡眠薬のさらに前の世代の「過去の睡眠薬」です。

睡眠薬は中枢神経の働きを鎮静させるお薬ですから、呼吸を抑制する副作用があり、大量に服用すれば死亡する危険がありました。

その点を改良して、尿素系からバルビツール酸系に、さらに現在主流になっているベンゾジアゼピン系に代わってきたのが睡眠薬の歴史なのです。

したがって、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬のハルシオンも、自殺する目的で大量に服用しても「成功」する確率はゼロと言ってもいいでしょう。

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ハルシオンハルシオンはデパスと同様にベンゾジアゼピン系に属する睡眠薬で、それ以前によく使われていたバルビツール酸系の睡眠薬に比べると依存性が出にくいお薬です。

しかし、ベンゾジアゼピン系の中での比較では、もっとも依存性が出やすいと言えます。

睡眠薬の副作用でやっかいなのが、飲んでいるうちに同じ用量では効かなくなってくる「耐性」と、長期間服用すると薬を止めにくくなる「依存性」です。

バルビツール酸系のこの副作用を軽減したのがベンゾジアゼピン系ですが、まったく解消したわけではありません。 続きを読む

マイスリーマイスリーは非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬で作用時間が超短時間型に属するお薬です。

お薬の効き目がもっとも強くなる最高血中濃度到達時間が服用後40~55分で、半減期(効果の持続時間)は約2時間です。

したがってマイスリーが適しているのは、不眠症の中でも寝付きがわるい入眠障害の場合で、夜中に目が覚める中途覚醒や朝早く目が覚めてしまう早朝覚醒には向いていません。

マイスリーは短時間型の睡眠薬の中では、しっかりした効果があり副作用が少ない使いやすいお薬として、たいへんよく処方されているお薬です。

しかし、一方ではマイスリーを飲むと幻覚が生じることがあると言われ、ネット上でもしばしばそのような記事が見受けられます。 続きを読む

レンドルミンレンドルミンは、現在睡眠薬の主流になっているベンゾジアゼピン系の睡眠薬の中でも、デパスと並びもっともよく処方されているお薬です。

その理由は、服用後15~30分くらいで効果が現れ、約7時間効果が持続するので、どのタイプの不眠にも使える使い勝手の良いお薬だからです。

睡眠薬は効果が持続する時間によって①超短時間型(効果が3~4時間持続)、②短時間型5~7時間)、③中時間型(7~8時間)、④長時間型(9~10時間)の4タイプに分類されています。 続きを読む

レンドルミンレンドルミンは現在主流になっているベンゾジアゼピン系の睡眠薬の1つで、短時間型に属するお薬です。

服用後15~30分くらいで効果が現れて、1.5時間後に最高血中濃度(薬の効果がもっとも高い時間帯)に達し、薬の効果は6~7時間持続します。

このように、そこそこの即効性があり、効果の持続時間が人の平均睡眠時間に近いレンドルミンは使い勝手がよく、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬の中でもデパスと並びとくに使用例が多いお薬です。

レンドルミンを含むベンゾジアゼピン系系の睡眠薬は1980年代からよく使われるようになりました。

それ以前に使用されていたバルビツール酸系睡眠薬よりは副作用が少なく、安全性の高いお薬だからです。 続きを読む

睡眠薬の種類を開発された年代で並べると次のようになります。

  • 20世紀中頃 バルビツール酸系、非バルビツール酸系
  • 20世紀終盤 ベンゾジアゼピン系(デパスなど)、非ベンゾジアゼピン系
  • 21世紀初め メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬

レンドルミンこの中でもっとも古いバルビツール酸系と非バルビツール酸系の睡眠薬は、催眠効果はそれ以後に登場した睡眠薬よりも強いのですが、耐性や依存性が作られやすく、その他の副作用も強いので、現在ではほとんど使われることがなくなりました。

現在もっともよく処方されているのは、その次に開発されたベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

効果の強さはバルピツール酸系のお薬におよびませんが、耐性や依存性を形成しにくい安全なお薬であることが評価されたのです。 続きを読む