リスミーと致死量心がつらいときは、処方された睡眠薬の束を見ると「これを一度に飲むと楽になれる」と思ってしまうことがあります。

しかし、リスミーを含むベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、病院で処方された1月分や2月分を服用しても決して死ぬことはできません。

マウスを使った実験では、200~300gのマウスはリスミーを200~300mg投与すると死亡します。

これをヒトに換算すると、体重40kgなら40,000mg、つまり40gで致死量に達することになります。40gなら飲めそうな気がしますが、リスミー2mg錠に換算すると2万錠にもなります。 続きを読む

リスミーの副作用リスミーはベンゾジアゼピン系に属する短時間型の睡眠薬です。効き目の強さはこの系統の睡眠薬の中ではもっとも弱い方です。また、短時間型の割には即効性がなく、じんわりと効果を発揮します。

このようにソフトな効果のリスミーは、副作用の頻度は少なく、出ても比較的軽い場合がほとんどです。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬に共通している副作用には、翌日への眠気のもちこし、筋弛緩作用によるふらつきや転倒、服用直後のもうろう状態や健忘、耐性や依存性が生じる、などがあります。 続きを読む

リスミーリスミーは現在よく使用されているベンゾジアゼピン系の睡眠薬の1つです。

この系統の睡眠薬は1970年頃からバルピツール酸系に代わって使用されるようになったものですが、リスミーはその中では比較的出番が遅く、1989年に発売になりました。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬の中でのリスミーの位置づけは、効き目の強さではもっとも弱い方になります。また、血中濃度がピークになるのが服用後3時間なので、即効性はなく入眠障害の治療には向きません。 続きを読む

リスミーお薬の有効成分が身体に吸収されると、成分の血液中の濃度が上昇して最高値に達し、そこからゆっくりと成分が肝臓で分解されて血中濃度が下がっていきます。

この変化のパターンは薬によって決まっていて、それを見るとそのお薬がどういう効き方をするのかが分ります。

このパターンの目安になるのが、「最高血中濃度到達時間」と「半減期」の2つの数字です。

最高血中濃度に到達すると効き目がピークになりますが、そこに達するまでの時間が短いほど即効性がある薬ということになります。 続きを読む

リスミーリスミーはデパスなどが属するベンゾジアゼピン系の睡眠薬で、作用時間では短時間型に分類されます。

即効性はないので入眠障害の治療には向いていませんが、ソフトな効き目がじわりと現れる、副作用が少なく安全性の高いお薬です。寝付きは悪くないが夜中に目を覚ます中途覚醒や早朝覚醒の治療によく使用されています。

リスミーの有効成分は塩酸リルマザホンで、1mg錠と2mg錠の2種類があります。最初は1mgを使用して、それでは効果が充分でない場合に2mgに増量するのがセオリーです。 続きを読む

睡眠薬の依存性精神科で処方する睡眠薬や抗不安薬は、おもにベンゾジアゼピン系と呼ばれる中枢神経に作用するお薬です。

ベンゾジアゼピン系の薬物には①催眠作用②抗不安作用③筋肉弛緩作用④抗けいれん作用の4つの作用があり、精神科の他に内科や整形外科でも広く処方されています。

不眠や不安の症状に悩んで精神科を受診する患者さんの中には「なるべく薬は飲みたくない」という人が少なからずいます。

それは、睡眠薬や抗不安薬には依存性があっていちど飲み始めると止められなくなる、というイメージがあるからです。 続きを読む

睡眠薬の副作用睡眠薬は止めるタイミングが難しいお薬です。

例えば、睡眠薬を使用して3~4週間眠れる状態が続いたとしても、不眠症が治った(眠る力が回復した)のか薬のせいで眠れているのか分からないからです。

とくに、薬を飲み忘れて眠れなかった経験を持つ患者さんは、まだ不眠症が治っていないと思ってしまうことがあります。

しかしそれは、不眠症が治っていないのではなく、「反跳性不眠」という急に薬を止めたことによる反動の場合があります。 続きを読む

ベンゾジアゼピン系国連の機関である国際麻薬統制委員会の2010年の報告によると、日本は世界の主要国の中では国民1人当たりのベンゾジアゼピン系薬の使用量が突出した第1位なんです。

主要国以外のすべての国の中でもベルギーに次いで第2位になっています。その使用量はアメリカの約5倍、フランスの約3倍におよんでいます。

その原因は、日本人に不眠症の患者が多いというような正当な理由ではなく、医師が安易に睡眠薬を処方する傾向があることがもっとも大きな理由と考えられています。 続きを読む

デパス錠ベンゾジアゼピン系の睡眠薬ベンゾジアゼピン系睡眠薬は、現在日本でもっとももよく使用されている睡眠薬で、作用時間の違う多くの商品が発売されています。

眠りをもたらすしっかりした効果があり、副作用が少ないのが特徴です。

日本で使われてきた睡眠薬の歴史を振り返ると、戦後すぐの1950年代はバルビツール酸系の睡眠薬がよく使われていました。

この薬は催眠効果は優れていますが副作用が大きく,耐性や依存性を形成しやすいという欠点があります。
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睡眠薬と睡眠導入剤睡眠導入剤という用語は、医師によって①睡眠薬の内でとくに寝付きを良くするお薬という意味で使う人と、②睡眠薬と同じ意味で使う人がいます。

どちらかというと①の意味で使われることが多いようです。

睡眠障害(不眠症)には、寝つきが悪い「入眠困難」、夜中に目が覚める「中途覚醒」、朝早く目が覚めてしまう「早朝覚醒」などのパターンがあります。

寝つきをよくするという意味での睡眠導入剤が使われるのは、この内の入眠困難の場合です。 続きを読む