ドグマチール「抗うつ薬」は、その減薬や断薬の際には注意が必要な薬です。

無理に減薬・断薬すると離脱症状などのリスクが生じ、症状がぶり返してしまう可能性があります。

抗うつ薬の一つである「ドグマチール」は比較的トラブルが少ないのですが、それでも注意しなければならないポイントはあります。

それは「離脱症状」です。

離脱症状とは、抗うつ薬の急な減薬や断薬によってセロトニンの血中濃度が急激に下がり、それによって身体が対応しきれなくなって起こる様々な症状のことを言います。 続きを読む

抗うつ剤のパキシル抗うつ剤は、飲み始めは徐々に用量を増やしていき、症状が回復してきたら徐々に用量を減らして行くお薬です。

SSRI(選択的セロトニン再取込阻害薬)に属するパキシルは抗うつ作用が強い半面、減薬・断薬にともなう離脱作用もSSRIとしては強めなので、注意が必要です。

パキシルを減薬・断薬するときに大切なことは、①病気の回復が充分でないうちに急いで減薬を開始しない、①症状の回復が見られたら、離脱症状の出かたを見ながら少しずつ減薬していく、②自己判断で減薬をしないで医師の指示に従う、の3つです。

こう書くと当然のことのようですが、実際には強い離脱症状に苦しむケースの多くは、患者さんが自己判断で減薬を急いだことが原因です。

まず、抑うつ症状から充分に回復しないうちに減薬を始めると、離脱症状が強く出ます。

抗うつ剤は脳内のセロトニン濃度を高めるお薬ですが、病気が回復して自力でセロトニンの濃度を保てるようにならないうちにお薬を減らすと、離脱症状が強く出るだけでなく、抑うつ症状がぶり返すことになります。

うつ病の治療には少なくとも半年から1年はかかります。お薬を止めるのを急ぐと結局治療期間が長びくことになりやすいのです。

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