全般性不安障害の治療薬全般性不安障害は、自分や家族の健康や将来が異常に不安になるという病気で、20人に1人くらいが生涯に1度は発症すると言われています。

この病気は単なる心配性と区別がつきにくいこともあり、非常につらい症状があるにもかかわらず、治療を受けずに放置されることが少なくありません。

しかし、放置すると重症化して患者のQOL(生活の質)を大きく低下させるだけでなく、うつ病やパニック障害、アルコール依存症などの他の精神疾患を併発するリスクが高くなります。

全般性不安障害は精神科または心療内科で治療します。治療法には精神療法と薬物療法の2つがありますが、ここでは薬物療法についてお話します。

全般性不安障害の薬物治療は抗うつ剤の1つのSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)の服用が中心になります。<!–more—>

第三世代の抗うつ剤と呼ばれるSSRIは、セロトニン受容体にだけ選択的に作用して、脳のセロトニン濃度を高める作用があります。そのため副作用が少なく、長期間の服用でも安全性が高いお薬です。

SSRIはうつ病の治療だけでなく、不安障害の治療でも第1選択薬とされています。

不安障害は脳の扁桃体の働きが異常に亢進することで起きる病気ですが、セロトニンの分泌を増やすことで気持ちが落ちつき、扁桃体の活動が沈静して、不安を軽減する効果があります。

不安障害の治療に使われるSSRIには、デプロメール、パキシルジェイゾロフトレクサプロプロザックなどがあります。

SSRIは安全性が高いお薬ですが、服用を開始してから効果が出始めるまで1~2週間かかり、しっかりした効果が出るまでにはさらにあと1~2週間かかります。

そのため、治療を開始した当初で不安が強いときは、補助的に即効性があるベンゾジアゼピン系の抗不安薬が使用されることがあります。

ベンゾジアゼピン系の抗不安薬は早ければ服用後数十分で効果が現れ、不安をしずめる効果も大きいのですが、長期間使用すると耐性や依存性が生じるという欠点があります。

薬の耐性とは、同じ薬を服用し続けるとだんだん効果が弱くなってくることです。依存性とは、長期間服用しているとその薬を止められなくなる(止めると離脱症状が出る)ことです。

そのためベンゾジアゼピン系の抗不安薬は、治療の開始時あるいは症状がとくに重い急性期にだけ使用するべきとされています。

ベンゾジアゼピン系の抗不安薬には、リーゼ、デパス、メイラックスなど、多くの種類があります。

SSRIは効果がでて症状が改善しても、再発を予防するために半年から1年間はそのまま服薬を続けることが必要です。

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