妊娠中の服用レキソタンはデパスなどと同様ベンゾジアゼピン系の抗不安薬です。レキソタンに限らずベンゾジアゼピン系のお薬はどれも、妊娠中はやむを得ない場合を除いて使うべきではないとされています。

やむを得ない場合とは、薬を止めることで母体に重大な影響があり、しいては胎児への影響も懸念される場合です。

例えば、妊娠していることが分ってお薬を中断することで不安が大きくなり精神的な安定が保てなくなると、そのリスクはお薬を継続するリスクを上回ることがあります。

妊娠中にベンゾジアゼピン系のお薬を飲むべきではないという理由は、①胎児に奇形が発生する可能性があることと、②お薬の抗不安作用、催眠作用、筋弛緩作用、抗けいれん作用が胎盤を通じて胎児にもおよぶからです。

奇形が発生する可能性については専門家の間でも意見が分かれていて、現在ではベンゾジアゼピン系の薬と奇形には統計学上有意な因果関係は見いだせないとされています。

しかし、ベンゾジアゼピンのいろいろな作用が胎児にもおよぶのは確かで、それが筋肉の過剰な弛緩などにつながることがあります。

とくに妊娠後期に抗不安薬を服用していると、出産後胎児に離脱症状が出ることになります。

言うまでもありませんが、計画的に妊娠しようという場合はレキソタンを服用している間は計画延期が必要です。

問題は服用中に妊娠が判明した場合ですが、その場合はまず産婦人科の医師とレキソタンを処方してくれた医師の両方に、妊娠の事実を話すことが必要です。

当然、レキソタンを減薬することが可能な症状の場合は、減薬から断薬を試みることになります。

レキソタンは抗不安作用が非常に強く、筋弛緩作用も強めです。胎児への影響もそれだけ強くなるので、もう少し作用が弱いお薬に変更してそこから減薬・断薬していくという方法もあります。

レキソタンのような強い抗不安薬を服用しているときは、妊娠が判明したからといって急に断薬することは事実上は不可能です。

現実的な対応はできる範囲で減薬していくということですが、そのとき大切な心構えは奇形の可能性などを過剰に心配しないことです。

何の薬も服用していなくでも100%安全な妊娠や出産はありません。また、統計学的に因果関係があるとは言えないことをあまり心配しても仕方がありません。

医師とよく相談して冷静に善後策を立てることが大切です。

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