軽症のうつ病を軽く考えてはいけない理由は、軽く考えて放置すると重症化するおそれがあるということ以外に、軽症のうつ病だからこそ気をつけなければいけないリスクがあるからです。

それは、うつ病の特徴的な症状の1つである「自殺念慮」を実行してしまうことです。

うつ病は重症のときは自殺する心配はないが、回復期に入って少し元気になるとそのおそれがある、という話を聞いたことがあると思います。

軽症のうつ病は自殺する元気があるのがやっかいなところなのです。

自殺念慮は自殺したい思いというよりは、自殺しなければならないという思いです。

これはうつ病に特有のゆがんだ自己認識のせいで、自分には生きている価値がないとい思い込むことからきます。

よく誤解されているので気をつけたいのは、この自殺念慮は重症のうつ病にだけあるのではなく、軽症のうつ病にもあることです。

一時的な気分の落ちこみは誰にでもありますが、そう何日も続かないし本気で自殺を考えることはありません。

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