自律神経失調症というのはテレビや雑誌などで見聞きする機会が多い言葉ですが、実は医療現場でも、この診断名を便利に使いすぎていないかという反省があります。
胃が痛い、動悸がする、などの症状を訴える患者さんを診察して異常が見つからないと、とりあえず自律神経失調症という診断をしておくことがよくあるからです。
しかし、とりあえず自律神経失調症と診断をするというのは、必ずしもいいかげんな診立てとは言えません。一昔前はこういうときはよく「どこにも異常はありません。あまりに気にしないように」などと言われて帰されていました。 続きを読む