睡眠薬の副作用睡眠薬に怖い薬というイメージがあるのは、「いちど飲み始めるとなかなか薬が止められなくなる」と言われる依存性があるからです。

現在もっとも多く処方されている睡眠薬はベンゾジアゼピン系の睡眠薬で、ハルシオンやデパス、レンドルミンなどの有名なお薬はすべてその仲間です。

このベンゾジアゼピン系の睡眠薬にも依存性が生じることがあるので、睡眠薬が怖いというイメージはもっとものように思われます。

しかし、睡眠薬に対するこのイメージは、実はベンゾジアゼピン系のお薬が登場する以前の1950年代ころによく使われていたバルビツール酸系睡眠薬によって作られたものです。

その欠点を改善するために作られたベンゾジアゼピン系の睡眠薬に対しても同じイメージを持つのは正しくありません。

現在の主流の睡眠薬も依存性に注意する必要はありますが、いたずらに使用を怖がるのはデメリットの方が大きくなります。

薬物の依存性には精神的依存と身体的依存がありますが、睡眠薬の依存はおもに身体的依存です。

アルコールや覚せい剤などは服用すると自己昂揚感や多幸感などの精神的快楽が得られますが、睡眠薬は服用すること自体にこのような快楽は伴わないので「薬が飲みたくてガマンできない」という精神的依存は生じにくいのです。

その代わり睡眠薬では身体的依存が生じやすく、薬の成分が体から切れると不眠やイライラ、焦燥感、筋肉痛、頭痛などの「離脱症状」が現れます。

しかし、現在主流になっているベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬で依存性が生じるのは①医師の指示を守らずに大量に服用した場合か、②漫然と長期間服用し続けた場合に限られます。

不眠の症状が続いているにもかかわらず睡眠薬の服用を怖がって避けていると、うつ病などの他の精神疾患を併発するリスクもあります。

アルコールと睡眠薬では依存性の出やすさは同程度と言われていますが、アルコール依存症になるのはお酒を飲んでいる人のごく一部ですから、睡眠薬も正しく服用していれば過剰に心配する必要はありません。

また、2014年から発売が始まったもっとも新しいタイプの睡眠薬であるオキレシン受容体阻害薬は、催眠効果の強さはベンゾジアゼピン系と同じくらいありますが、耐性(薬が効きにくくなってくること)や依存性はほとんどないというメリットがあります。

まだ使用実績は多くありませんがこれから使われることが増えるお薬だと考えられています。

その少し前に発売が始まったメラトニン受容体作動薬もほとんど耐性や依存性がありませんが、催眠効果は他のお薬より比較的弱くなります。

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