現在、日本国内では100万人近いうつ病の患者がいると言われています。
また、本当はうつ病と診断されてもおかしくないのに確認されていない人、つまり「治療を受けていない人」を含めると、もっと多くの方々がうつ病で悩んだり苦しんだりしていると考えられます。
うつ病の原因としては「モノアミン」という脳内物質が影響しているという説が有力です。この物質が増加すると気分が高揚し、減少すると落ち込むと言われています。
しかし現在ではこれらも一因ではあるけれど、それのみですべてを解決はできないと言われています。
うつ病の研究は日々進められていますが、未だ完全に解明されている病気ではありません。そのため、うつ病の確固たる原因というものが特定されていないのです。
しかし、現状でうつ病の原因となるものは大きく分けて3つあると考えられています。そして、単一の原因ではなく、それらの要因がいくつか重なることで、うつ病を発症すると考えられています。
うつ病の治療にはSSRI,SNRIといった抗うつ剤が処方されます。
まず一つ目は「内的要因」です。
内的要因とは、要するにうつ病の原因が「自分の中にある」ということです。具体的には、「うつ病になりやすい性格」や「うつ病になりやすい思考」といった原因です。
専門用語で言えば「メランコリー親和型性格」と呼ばれる性格の持ち主は、うつ病になりやすいと言われています。
メランコリー親和型とは簡単に言えば「真面目・律儀・頑固」という、一般的には人として優れている性格であると言えます。
しかし、その真面目さゆえにストレスを感じやすく、うつ病にかかりやすくなるのです。
また、ストレスを感じた経験が少なくて「ストレスへの耐性」が少ない人も、軽度のストレスで影響を受けてしまうのでうつ病になりやすいと言えます。
決して楽なことではありませんが、原因が自分の内部に存在しているので自分の努力だけで解消することも出来ます。
次に「外的要因」です。
こちらは一般的にもよく言われている要因で、仕事や家庭でのストレス、転居や出産などの「環境の変化」によって受けるストレスに対応できなくなってしまうことが原因となるものです。
また、外的要因のストレスが「うつ病」の第一段階の要因となることが多く、その後内的要因や心の変化が起きて第二段階へと進むケースが少なくありません。
内的要因とは異なり、自分の努力だけで解消することはできない問題も多く、日常生活から全てのストレスを取り除くことは、ほぼ不可能です。
そのため、医学的なケアや治療を必要とするケースが多いのが特徴です。
3つ目に「遺伝」です。
必ずというわけではありませんが、「うつ病になりやすい遺伝子」を持っている人が存在するのです。発症率は6.5~7.5%程度だと言われています。
ただし、親がうつ病患者の場合でも、同居している子どもと別居している子どもでは発症率が違うともいわれています。
絶対的な要因とも言い難いのですが、少なからず「少しは関係がある」といった評価になります。
うつ病の原因のまとめ
ここまで見てきたように、「うつ病」にはいくつかの要因があることが分かってきました。
決して一つの要因で発症するものではありませんし、内的要因は今のままで人としては優れているのだから何事も「・・・過ぎない」ように心がけることで改善できるかもしれません。
また外的要因の【原因】がはっきりとわかっているなら、こちらは自分で解決はできませんが、誰かに相談したり病院に通うことで改善できるかもしれません。
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