比較的若い世代に多く見られる「統合失調症」という病気には、未だに解明されていないところも多いです。
その原因についても完全に解明されてはいませんが、その原因として「ストレス」が関わっているのではないかと、多くの人が疑っています。
そこで、統合失調症の原因としてストレスが関係しているのかどうかを解説します。
実は統合失調症の原因については、詳しく解明されているわけではありません。
現状、統合失調症の原因として考えられているものは、主に「遺伝」「出生時の要因」「病前性格」「環境」といった物が挙げられます。
そして、これに「ストレス」も含まれているのです。
具体的には、「ストレスに対する脳の脆弱性」が、統合失調症の原因として考えられています。
これは簡単に言うと「ストレスに対して過剰に反応する脳である」ということです。
脳の脆弱性は、ストレスを感じることでドーパミンがどれだけ出やすくなるかということが関係し、ドーパミンの増え過ぎが統合失調症のメカニズムとして考えられていることに由来します。
つまり、生まれつきストレスを原因として統合失調症を発症しやすいということになります。
しかし、ストレスが溜まると必ず統合失調症を患うというわけではありません。
現代社会において、ストレスを感じることなく暮らせる人はそう多くありません。
誰もがストレスを抱えて生活をしているということになりますが、統合失調症の発症割合は100人に1人ほどであると言われています。
ストレスが統合失調症の根本的な原因であるとすれば、この人数は少なすぎると言えます。
先程も述べましたが、統合失調症はストレス以外にも「遺伝」や「環境」などの要因が考えられています。
そして、単一の原因で発症するのではなく、これらの原因がいくつも重なることで統合失調症を発症すると考えられています。
つまり、仮に脳の脆弱性の素因を持つ人であっても、常に統合失調症を患うわけではなく、逆にストレスに強い人でも他の要素によって統合失調症を患う可能性があるということです。
もちろん、ストレスも原因の一つと考えられているので、決して無視できるものではありません。
統合失調症とストレスのまとめ
確かに、統合失調症の原因の一つとしてストレスが関わっているのではないかということは解明されています。
しかし、ストレスを溜めると絶対に統合失調症になるということではなく、あくまでも「複数持っていると統合失調症を患いやすくなる原因の一つ」という位置づけです。
もちろん、ストレスが統合失調症の原因の一つであることには変わりませんので、ストレスを溜めない、発散させることが統合失調症の予防になることは間違いありません。
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