冬季うつ冬季うつ病は秋から冬に発症して春には治ってしまううつ病です。

うつ病の1つのタイプなので、抑うつ症状など多くの症状が共通していますが、ふつうのうつ病とは異なっている点も多くあります。

そのため、うつ病とは認識されないままに重症化するケースもあります。

まず共通の症状を確認しておくと、①気分の落ちこみ、②楽しいとか嬉しいという感情の低下、③食欲の低下あるいは増加、④不眠または過眠、⑤罪悪感、⑥自殺念慮、⑦集中力、思考力の低下、⑧焦燥感、⑨疲労感、意欲の低下、などです。

このうち、冬季うつ病では食欲の低下よりは増加が、不眠よりは過眠の傾向が多く出るのが特徴です。

うつ病や冬季うつ病の患者にこれらの症状がすべてあるわけではありませんが、このうち5つ以上の症状が2週間以上続くことがうつ病と診断する基準になっています。

また、冬季うつ病の大きな特徴は、①春になると自然に回復する、ということの他に②強い光を当てる光照射療法が有効である、③ふつうのうつ病では重要な休養や精神療法があまり効果的でない、③女性の患者が男性の約4倍と圧倒的に多い、ということです。

冬季うつ病は冬に発症して春には回復することと、緯度の高い国や地方ほど発症率が高いことから、日照時間が関係していることは間違いありませんが、それがどのように作用しているのか詳しいことは分かっていません。

冬季うつ病の特徴的な治療法の光照射療法は、朝に30分から1時間ほど5000~1万ルクスの明るい光を浴びる治療法です。

これはもともと概日リズム障害という睡眠障害を治療する方法です。

ヒトの体内時計は朝の光でリセットされるので、睡眠のリズムが狂った患者に朝強い光を当てることで体内時計がを正常に戻ることが期待できるのです。

この療法が効果的なことから、冬季うつ病を概日リズム障害の1種とする仮説もあります。

季節性うつ病の治療ではふつううつ病と同じSSRIなどの抗うつ剤も使用されます。

季節性うつ病はふつうのうつ病よりは軽症のケースが多く自殺者の割合も少ないのですが、軽く考えるてほうちすると重症化することもあります。

冬に睡眠時間が極端に増えて、甘いものが欲しくなり、何もする気がせずに外出もめんどうになるなどの症状がある場合は、冬季うつ病の可能性があります。

あまり辛い症状が続くようなら専門医に相談する必要があります。

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