全般性不安障害の原因全般性不安障害は、いわば心配性が病的に高じた状態です。

患者さんは自分や家族の将来などについての心配や不安がいつも頭を離れないので、眠れない、仕事に集中できない、などの辛い日々を送ることになります。

100人のうち5人前後が一生に一度はかかる病気と言われていますが、病気のくわしい原因はまだ分っていません。

しかし、全般性不安障害を含む不安障害の患者は、脳の扁桃体の作用が異常に亢進していることが分っています。

扁桃体は脳の中心部分に左右一対ある、アーモンド形の神経細胞の集まりで、喜び,悲しみ,怒り,恐怖などの感情の処理や記憶をする役目をしています。

不安障害が治療によって改善すると扁桃体の作用も正常に戻るので、この病気に扁桃体が関係しているのはたしかです。

また、全般性不安障害には、抗うつ剤のSSRIが有効です。

SSRIは脳内神経伝達物質であるセロトニンの濃度を高めるお薬なので、全般性不安障害の脳内のセロトニン不足も関与していると考えられています。

このような扁桃体の作用やセロトニンのバランスの異常がなぜ生じるのかは不明ですが、一卵性双生児の片方が全般性不安障害を発症すると、もう1人が発症する確率は80%と言われているので、この病気になりやすい体質は遺伝すると言えます。

男女の比較では女性の発症率が男性の約2倍、年齢では20歳代での発症が多くなっています。

環境要因としては、幼児期に育児放棄や虐待にあった人、あるいは逆に親が過保護だった人は、不安障害を発症しやすいと考えられています。

両親の不仲も要因の1つです。過保護が要因になるのは、子供時代に不安からあまりに守られすぎるのも、一種の発達障害をひき起こすのかもしれません。

全般性不安障害を発症しやすい体質や性格の人が、実際に病気を発症するきっかけになるのがストレスです。

この病気になる人はもともと心配性の傾向はあるので、仕事や家庭でふだんより強いストレスがかったり、ストレスフルな状況が長期間続くと、それをきっかけにして発症することがあります。

どこまでがいわゆる心配性の範囲で、どこからが全般性不安障害かは、心配や不安の内容は同じなので区別が難しいのですが、日常生活に支障が出るくらいつらい症状がある場合は、いちど精神科などの専門医の診断を受けましょう。

全般性不安障害はうつ病を併発することが多い病気なので、放置するのは危険です。

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