リスパダールという薬は、統合失調症の治療薬に使われる「抗精神薬」と呼ばれる薬です。

向精神薬や抗うつ剤などの薬は、その副作用として「眠気」をもたらすものが多いです。

リスパダールは眠気の副作用の弱い薬ではあるのですが、相性によっては眠気の副作用が強く現れることも十分に考えられます。

そこで、リスパダールによる眠気の副作用の原因と、その対策についてまとめてみました。

リスパダールを服用することで眠くなる原因は、主に「抗ヒスタミン作用」と「α1受容体遮断作用」が挙げられます。

リスパダールには抗ヒスタミン作用があり、ヒスタミンの働きを遮断することで眠気を誘います。

また、アドレナリン1受容体が遮断されることで血圧が低下し、これも眠気の原因となります。

ではリスパダールと他の抗精神病薬を比較してみてみましょう。

向精神薬の中でも、リスパダールは「抗精神病薬」という分類に属しています。

抗精神病薬はリスパダール以外にも多数存在していますが、その中でもリスパダールは比較的眠気の副作用が弱い薬でもあります。

薬は基本的に、最新のものであるほどに副作用は弱めになっています。

リスパダールは新しい世代の抗精神病薬の中でも「SDA(セロトニン・ドーパミン拮抗薬)」と呼ばれる分類の薬であり、これはセロトニン受容体とドーパミン受容体を選択的に狙う作用があるので、眠気をもたらす抗ヒスタミン作用は弱めになっています。

つまり、眠気の副作用が弱くなるのです。

抗精神病薬の中で眠気が強いものは、第一世代の抗精神病薬である「コントミン」や、第二世代の中でも様々な作用を持つ「MARTA」という分類に属する「ジプレキサ」や「セロクエル」という薬です。

以上までで解説したとおり、リスパダールは抗精神病薬の中では眠気の副作用の弱い薬です。

しかし、薬の相性によっては他の抗精神病薬に比べて眠気が強く現れる可能性も否定できません。

その場合には、いくつかの対処法があります。まずは数週間、薬を飲みながら様子を見ることです。

これは諦めているわけではなく、飲み始めの頃には身体が薬に慣れていないため、副作用が強く現れることを見越し、身体が慣れるまでの間は我慢するということです。

数週間後まで強い眠気が襲う場合、本格的に対処する必要があります。

まず、通常の睡眠を見なおしてみましょう。

当たり前なことですが、睡眠不足であれば昼間に眠くなることは当然です。

質の良い睡眠を十分な時間確保することで、昼間の眠気を改善することが出来ます。

それでも駄目なら、薬に意識を向ける必要があります。

まず、増薬のスピードを緩めて、身体がリスパダールに慣れるように誘導しましょう。

次に、服用する時間を見直します。

リスパダールは1日に2回の服用になりますが、眠気が現れて困る時間帯に薬の血中濃度がピークになる、つまり眠気が現れることがないように薬を服用する時間帯を工夫しましょう。

それでも駄目なら、リスパダールの服用量を減らすか、他の向精神薬に変更する必要があります。

もしくは、リスパダールそのものではなく、併用している薬が原因である可能性もあります。

何にしても、薬に関する工夫の場合、勝手な判断で用法や用量を変更することは治療の妨げになり危険です。

担当医に相談して、指示されたとおりに改善方法を実践しましょう。

リスパダールと眠気のまとめ

リスパダールは眠気の副作用の弱めな薬ではありますが、どうしてもリスパダールと相性が悪いと副作用が強く現れてしまいます。

対処法の中でも薬に関係する方法の場合、医師の指示無しに勝手な判断で減薬などを行わないようにしましょう。

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