アルコールマイスリーは非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬で、超短時間型に属するお薬です。

即効性があり、服用後15分もすると眠くなり、1時間未満に効き目がピークになります。半減期は2時間と睡眠薬の中ではもっとも作用時間が短く、入眠障害の治療専門のお薬といえいます。

寝酒という言葉があるようにアルコールには寝つきを良くする効果がありますが、同じ効果がある睡眠薬とはたいへん相性が悪い「薬物」です。

マイスリーとアルコールも相性が悪く、併用は避けなければなりません。

睡眠薬の中でもベンゾジアゼピン系と非ベンゾジアゼピン系はとくにアルコールとの併用の害が強く出ます。

どちらの睡眠薬もGABA受容体作動薬という似た作用機序を持つ薬で、脳の働きを抑制して眠りをもたらす作用があります。

アルコールにも中枢神経の抑制作用があるので、併用すると相互作用で過剰に脳の働きを抑制したり、予想できない作用が生じたりすることがあります。

さらに、睡眠薬もアルコールも肝臓で代謝される薬物なので、併用すると肝臓の負担が重くなります。

それによって生じる可能性があるのは、ふだんは二日酔いにならない程度の量のお酒でも二日酔いになったり、翌日まで眠気を持ち越すなどの影響です。

マイスリーとお酒の併用で出やすい副作用に、服用直後に現れる「前向性健忘」があります。

これは、薬を飲んだ後に冷蔵庫から何か取り出して食べたことや、誰かに電話して話をしたことなどを翌朝には覚えていない物忘れの症状です。

即効性のある睡眠薬ではしばしば生じる副作用ですが、お酒を飲んでいるときに睡眠薬を飲むとさらに出やすくなります。

また、マイスリーは比較的耐性や依存性ができにくい睡眠薬ですが、お酒と併用するとどちらもできやすくなります。

耐性とは同じ用量では薬が効かなくなってくることで、アルコールにも共通している性質です。

依存性も共通している性質で、いったん依存性が形成されると、薬やお酒を止めようとしたときにさまざまな離脱症状に苦しむことになります。

飲み会などの機会があったときにたまにお酒を飲むという「機会飲酒」の人は、お酒を飲んだ夜は睡眠薬を飲まないという対応方法もありますが、ほぼ毎日飲む「飲酒習慣」がある人はそうはいきません。

しかし、睡眠薬による治療が必要な期間は、お酒をぜひひかえる必要があります。

お酒を飲んでいる人はそれを医師に内緒にしていることが多いので、そうすると医師は睡眠薬の効果について正確な判断ができなくなります。

なかなかお酒が止めにくいときは、それを含めて医師に相談することが重要です。

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