定年退職した夫に妻が手渡したものは離婚届の書類だった、というのは「熟年離婚」をテーマにしたドラマの1シーンですが、この熟年離婚の原因の1つになっている「昼食うつ病」という病気をご存知でしょうか?
これは、夫の定年を機に妻に発症するうつ病です。夫が定年になって昼も家にいるようになると、妻は朝と晩だけでなく昼食も用意しなければいけません。
その負担がきっかけで発症するのが「昼食うつ病」です。
そう聞くと、昼食を作るくらいの負担でうつ病になるかな? 「昼食うつ病」というのは象徴的な表現で、1日中夫が家にいるようになったのがうっとおしいのではないか、と思う人が多いようです。
また、そもそも夫が嫌いだからじゃないか、と思う人もいます。
しかし、これはどちらも間違いです。とくに、夫が嫌いだから(夫からすると俺のことが嫌いだから)という誤解は、昼食うつ病がきっかけで本当に熟年離婚してしまうという悲劇を生むことがあります。
何十年も夫と子供の朝食と夕食を作り続けてきた主婦にとって、昼食は唯一の手抜きが許される食事です。