デパスは不安や緊張をやわらげる抗不安薬(精神安定剤)です。
精神的な緊張だけでなく筋肉の緊張をほぐす作用も強いので、精神科領域だけでなく、整形外科や内科などでも広く使われているお薬です。
デパスは現在抗不安薬の主流になっているベンゾジアゼピン系抗不安薬の1つで、その中でも不安を解消させる効きめが強いお薬です。
しかし、デパスは効果が強いぶん副作用も比較的強く、使用には注意が必要です。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬には①抗不安作用、②筋肉弛緩作用、③催眠作用、④抗けいれん作用の4つの作用がありますが、薬によってそのどれが強いかは異なっています。
デパスの場合は、抗不安作用と筋肉弛緩作用が強いのが特徴です。
デパスの強い抗不安作用にともなう副作用でもっとも注意しなければいけないのは、「耐性」と「依存性」です。
耐性とは、同じ薬を飲み続けることでだんだん薬の効き目が弱くなることで、耐性ができると服用量が増えがちになります。
依存性とは、デパスを飲むことによって不安が解消されるという快感を味わうことで、しだいに精神的にも身体的にも薬に頼る状態が形成されることです。