夜道で後ろから誰かがつけてくるような足音がしたら誰でも不安や恐怖を感じます。
がけを登るときによく「下を見るな」と言うのは恐怖で足がすくんでしまわないためです。
このように、恐怖や不安は危険やリスクを回避することをうながす感情で、自己保存・自己防衛のために必要な本能です。
しかし、本来恐怖や不安の対象にならないことに異常な恐怖を感じる(快速電車に乗るのが怖いなど)、あるいは恐怖を感じるのはもっともな対象でもその恐怖や不安の程度がはなはだしいのが不安障害です。
それもそういう感情が1回きりのエピソードではなく、繰り返し生じて生活に大きな支障をきたしているのが不安障害という病気です。
不安障害には、不安となる対象の違いによって次のような種類に分けられています。
パニック障害は、パニック発作という非常に特徴的な症状をともないます。
パニック発作とは、突然激しい動悸がしたり、呼吸が苦しくなる発作で、初めての発作のときはこのまま死んでしまうのではないかという恐怖を感じます。