ジェイゾロフトはSSRI(選択的セロトニン阻害薬)系の抗うつ薬です。

抗うつ薬を減量する時に「離脱症状」がみられることがあります。これは抗うつ薬独特の症状で、耳鳴りや手足の痺れを訴える患者さんが多々いらっしゃいます。

離脱症状が起こるのは、薬を勝手にやめてしまったり、勝手に減らしてしまうケースがほとんどです。

ただし、まれに医師の指示に従っていても起こってしまうことがあります。

離脱症状の主な症状に、耳鳴りや手足の痺れ、めまい、冷や汗、吐き気、焦燥感(落ち着かない感じ)などがあります。

抗うつ薬のうち離脱症状はSSRI(パキシル、ジェイゾロフトなど)、SNRI(トレドミン、サインバルタなど)、・三環系抗うつ薬(トラフニール、アナフラニールなど)でみれら、それ以外の四環系抗うつ薬やMAO阻害薬などの抗うつ薬ではあまり起こりません。

離脱症状は血液中に溶けている抗うつ薬の濃度が急に下がることで起こります。

一定の期間抗うつ薬を服用していると、わたしたちの身体は「常に身体の中にあるもの」と認識するようになります。

ある日突然、血液中の抗うつ薬の濃度が下がると、「あって当たり前のものがなくなってしまった」と混乱が起こり、神経のバランスが乱れてしまいます。

その結果、自律神経が障害されて、耳鳴り、しびれ、めまい、冷や汗といった症状が現れるようになります。

離脱症状は、わたしたちの身体の代謝能力、抗うつ薬に半減期、抗うつ薬の強さなどに関係しています。

わたしたちの身体の代謝能力が高ければ、身体の中に取り込んだ薬物がすぐに代謝・排泄されてしまいます。

つまり、代謝能力が高いほど抗うつ薬の濃度が急に低くなります。

半減期とは、薬が身体の中に留まっている時間のことで、半減期が短い抗うつ薬ほど、急な濃度変化が起こります。

また、効果の強い薬の方が、減ったときの反動が大きく急な変化が起こることになります。

SSRIやSNRIは、効果が強く半減期が短いため離脱症状を起こしやすい薬であると言えます。抗うつ薬は、中止した翌日くらいから離脱症状が出てきます。

多く場合、調子がよくなったからと自己判断で薬をやめてしまったために起こります。

対処法というほどのものではありませんが、薬を再開すれば数日で治ることがほとんどです。

ですが、たまに医師の指示に従って薬を減らしていても離脱症状が起こることがあります。

こんな時はどのように対処すればよいのでしょうか。

1.減薬を延期する
少し様子をみて、数か月後に減薬にリベンジするとうまくいくことがあります。

うつ病の症状が落ち着いていないときに薬を減らすと、反動も離脱書状も起こりやすくなります。病気がよくなってから、焦らず確実に薬を減らしていくことが大切です。

2.減薬ペースを落とす
薬を減らすのはできるだけ少しずつが基本となります。無理に減らして離脱症状が出てしまうよりは、少しずつ確実に減らしていった方が、結果的に早く薬をやめられることになります。焦らずにいきましょう。

3.他剤に切り替えてみる
離脱症状はSSRIやSNRIで起こりやすいので、離脱症状を起こす頻度が低い抗うつ薬に切り替えることも対策としてあげられます。

抗うつ薬の種類によって効果や副作用が違ってくるので、薬を変えたい場合は必ず医師に相談してください。

注意してほしいのは、離脱症状は再発とは違うという点です。「わたしの病気は治らないんだ…」と悲観する必要はありません。

離脱症状は血液中の抗うつ薬の濃度が薄まった為に起こる「副作用」であって、再発とは違います。

離脱症状は薬の量を調節し直せば数日で治りますので安心してください。
抗うつ薬をやめてしまって、または減らしている途中で、耳鳴りや痺れなどの離脱症状が出てきてしまった場合には、主治医の先生にご相談ください。

これは副作用であって、必ず治ります。ストレスはうつ病の天敵ですから、病気の再発ではないことをしっかり理解して一人で抱え込んだり落ち込んだりしないようにしましょう。

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