過呼吸が起こる原因は？

過呼吸過換気症候群という言葉を聞いたことはあるでしょうか。これは、突然呼吸が早くなり、段々思うように呼吸をすることが出来なくなってしまう症状のことです。

過換気症候群は、体の病気ではありません。精神的なストレスが原因となって生じる症状の1つです。

突然発作的に生じ、自分ではその状態をコントロールすることが出来ません。

若い女性に多く、強い不安を感じたり、急激なストレスがかかることで症状が現れやすくなります。

  • パニック障害の治療には抗うつ剤や抗不安薬が使用されることが一般的です。

私たちは深呼吸をするとリラックスすることが出来ますよね。その反対に、呼吸が早くなると体は緊張状態に陥ります。

これは逆でも同じことが言えるのですが、私たちがリラックスしている時の呼吸はゆっくりとなり、緊張していると呼吸は速くなっていくのです。

緊張して呼吸が早くなると、呼吸の回数も増え、酸素がたくさん体の中に取り込まれるようになります。ストレスや緊張が強いとこの流れは加速し、自分で止めることが出来なくなります。

どんどん体の中の酸素が増えて二酸化炭素の量が減っていきます。

血液が上手く体の中を循環しなくなるので、手足がしびれたり、眩暈がするようになり、体にも影響が出始めます。

すると私たちの体は、体の中に二酸化炭素を増やすために、呼吸を止めるような働きかけをします。

しかし、その状態は私たちの意識としては、“息が止まってしまうかもしれない”という大きな不安へとつながっていきます。

元々不安だったのが、さらに不安が重なるようになり、場合によってはパニックのような状態になってしまう人もいるでしょう。

ここで安心して頂きたいのは、過呼吸が死に直結する病気ではないと言う事です。長くても30分から1時間で時間が立てば収まります。

また、後遺症が残ることはほとんどありません。しかし、息が出来ないかもしれないと言う不安は死ぬかもしれない不安へと繋がり、とても大きな不安となって襲いかかってくるのです。

過呼吸は精神的なストレスが原因で生じているので、過換気症候群を落ち着かせるには不安を取り除くこと、安心することが大切になってきます。

しかし、死ぬかもしれない恐怖は過換気発作を長引かせ、また起きるかもしれないとこれから先のことに対する不安を助長してしまいます。

大切なのは慌てないことです。不安な気持ちが症状を長引かせるので、「これは落ち着くんだ」「死ぬことはないから大丈夫」と自分に言い聞かせることが大切です。

また、二酸化炭素が不足していることで過換気症候群の状態になっているので、なるべく意識をして呼吸数を減らすことも大切です。できるだけゆっくりと深呼吸をするように心がけてみてください。

もし過換気症候群が頻回に生じる場合や、あまりに長引いて救急搬送されたり、日常生活に支障が出るようになったら、対処をする必要があります。

自分でできることとしては、しっかりと「不安から来ているものだ」と理解をして、不安を和らげるような方法を見つけておくことです。

例えば「大丈夫」と自分に言い聞かせる、少し静かなところに移動する、一人になって落ち着くなど、自分をなだめる方法を日頃から探してみてください。

パニック障害や過呼吸は心療内科や精神科で診断されますが、お薬の治療では抗不安薬が処方されることが一般的です。

また、場合によっては専門機関を受診することも大切になってきます。診療科としては精神科や心療内科を受診することになります。

もしかしたら日常的に不安が強いことで過換気症候群を引き起こしている可能性が高いので、そういった場合は医師と相談の上、不安を和らげるような薬を試してみることも大切になって来るでしょう。

あるいは、心理カウンセリングなどを受けて、自分の不安な気持ちを整理してみることも一つの方法になると思います。

また、生活リズムを整えることも大切です。生活が不規則になるとストレスを受けやすい状態になる可能性もあるため、食事や睡眠をしっかりととるように心がけましょう。

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