パニック障害が電車内で起こる理由

電車内でパニック障害「閉所恐怖症」という言葉を聞いたことはありますか？これは、狭いところや身動きが取れないところで強い不安を感じる一定の人たちのことを指しています。

例えば、エレベーターの中、狭い部屋、飛行機などが挙げられますが、広ければ不安を感じないわけではないようです。

「窓がない部屋」「屋根裏部屋」「地下室」「映画館」など、音や光などの刺激が遮断されていたり、閉塞感を感じたり、自分で何かをしたら外に出られるわけではないような場所でも、強い不安を感じる場合があるようです。

健常な人でも、狭い空間や感覚が遮断されたような空間を不快に思う人は多くいます。

治療には抗うつ薬や抗不安薬が用いられることが多いのがパニック障害です。

昔、感覚遮断実験といって、視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚を全て遮断した状態で過ごし、身体的な変化を観察するという実験が行われたことがありました。

その結果、予期せず幻覚症状が現れるという精神症状の変化が生じたことが報告されます。

感覚が遮断されると、普段とは身体の状態が異なり、精神書状にも影響を及ぼすのです。

恐らく、自由に動くことが出来なかったり、感覚が遮断される可能性がある場所を、本能的に避けるような働きが人には備わっていると考えられます。

その働きが、日常生活に支障が出るくらい強くなっている症状の1つが閉所恐怖症かもしれません。

現代社会は様々な方向で進歩を遂げており、便利なものがたくさん産みだされています。特に交通面での発展は著しく、自動車や電車などはもはや私たちの生活と切り離すことが出来ません。

しかし、中には電車を利用することで強い不安を感じる人もいます。

先ほど閉所恐怖症で触れた、閉塞感や身動きのとれなさ、その状況のコントロールの不全感等が電車には当てはまります。

場合によっては強い不安で頭が混乱し、パニックのようになってしまう事もあるでしょう。生活と切り離せない電車を利用することが出来ないくらいの状態になってしまったら、パニック障害の可能性が高いと考えられます。

パニック障害は、不安が関与していると言われている疾患です。強い不安を感じると眩暈や動機、過換気などのパニック発作を生じてしまいます。

閉鎖的な空間やコントロールが出来ない空間で不安が高まると考えられるので、電車の中も発作が生じる可能性が高い空間の1つとなっております。

電車の中でパニック発作が生じてしまったらどうしようかと心配になりますよね。パニック発作は閉鎖的な空間やコントロールが出来ないような空間で生じる可能性が高いと考えらえます。

そのため、通勤ラッシュなど込み合った時間をさけることが大切です。

また、乗車時間が長いとその分身動きが取れない時間が伸びてしまうので、時間に余裕があれば各駅停車を利用することをお勧めします。

しかし、人によっては早く目的地についてしまう方が安心の場合もあるので、そういった場合は特急や急行列車を利用しましょう。自分自身の体調に合わせて検討してみてください。

可能であれば地下鉄を避けるようにすることも大切です。地下鉄はより一層外に出られないんじゃないかとか、不安を感じる程度が強くなると思われます。

どうしても電車の利用が難しければ、通勤手段を自家用車に変更することも一つの方法になると思います。

また、電車に乗ることが出来ないくらいの状態になっているのだとしたら、それはもう治療対象です。

勇気を出して、精神科や心療内科を受診してみてください。同様の症状で精神科及び心療内科を受診している人はたくさんいるので、気軽に相談をしてみてください。

パニック発作の原因ははっきりと分かっていませんが、抗うつ薬や抗不安薬はパニック発作を和らげる働きをすると言われています。

あまりに症状が強い場合は、薬を内服しながら生活をしていきましょう。

薬には、定期的に飲むのではなく、不安が特に強い時に飲む様なものもあります。

医師とよく相談をして、電車に乗らなければいけない場合だけ飲む様な薬を手元に置いておくだけでも安心かもしれません。

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