ジェイゾロフトの効果

ジェイゾロフトジェイゾロフト錠は、2006年に発売が開始となった、SSRIという新しい抗うつ薬のグループに属している抗うつ薬の一種です。

現在精神科などでは幅広く使用されている薬になります。抗うつ薬って種類が多くてよく分からないなんてことありませんか？

今日は、使用頻度が高いジェイゾロフトについてご紹介させていただき、その効果と特徴についてまとめてみました。

ジェイゾロフトはSSRI(選択的セロトニン再取り阻害薬)という薬の一種です。

うつ病は、神経細胞の隙間にセロトニンという神経伝達物質の量が少なくなることが発症の一つの原因であると言われています。

そのため、セロトニンが取り込まれてしまわないようにガードをして、神経細胞の隙間にセロトニンの量を増やすことでうつ症状の改善につながると考えられます。

この、ガードをする役割に特化しているのがSSRIという新しいタイプの抗うつ薬です。

ジェイゾロフトは少しずつ内服量を増やしていく薬です。最初は25㎎という少量から始め、1週間ごとに25㎎ずつ増やしていきます。

内服してから2週間～1カ月で効果が期待できる量まで増量できると言われており、即効性は薬ありません。

内服開始時に劇的に気分が良くなるとか、気持ちが前向きになるという作用はこの薬から得ることは難しいですが、副作用が少なく飲みやすいので長期に亘って継続的に内服が可能です。

徐々に気持ちが落ち着くのを実感できると思います。

一方で、他の抗うつ薬と比較しても副作用が少ない薬でもあります。

出現頻度が高い副作用としては、胃部の不快感やむかつきなど消化器系の症状といわれているため、医師と相談をしながら最初は胃薬などを併用しても良いかもしれません。

大体1カ月くらいで効果が表れるので、それ以上継続しても症状が緩和しない場合は、別の薬を試してみても良いかもしれませんね。

大きな特徴としては、「不安を解消する効果」も持っていることが挙げられます。うつ病の人の多くは、抑うつ気分だけでなく不安にも同時に悩んでいます。

そのため、ジェイゾロフトはその両方を解決してくれる薬であり、日本ではうつ病に加えて「パニック障害」の患者さんに使用されたり、PTSD(外傷後の心的トラウマ)をもつ患者さんに対しても効果が認められています。

ネガティブな特徴としては、作用が弱いために効果を実感するまでに時間がかかることがあります。

ジェイゾロフトは100㎎まで内服して初めて効果を期待することが出来る薬ですが、25mgから開始して1週間に25mgずつ増やすので、効果が表れるまでに遅い人だと1カ月はかかってしまいます。

また、副作用は現れにくいと言われていますが、性機能障害が生じる可能性が高くなっています。

性機能障害は抗うつ薬の副作用として全般的にみられるのですが、特にジェイゾロフトで生じやすく、性欲の減退や性的関心の減少、勃起不全や射精不全と言った性機能の減少が現れる場合もあります。

本人だけでなくパートナーとの関係に影響を及ぼしてしまうため注意が必要です。

その他にも、消化器系の症状や眠気が生じることもあるので、様子を見て医師と相談をしていきましょう。

では、ジェイゾロフトはどのような人に向いているのでしょうか。上述したように作用が比較的弱いため、うつ症状が重篤な人には向いていません。

うつ病になったばかりとか、少し調子が悪いくらい等の比較的軽症のうつ状態の人には向いていると思います。

また、男性よりも女性に良く効くと言う報告もあることから、女性にもお勧めの抗うつ薬です。

未成年や妊産婦の場合は、まだどのような影響が出るのかがはっきりとしていないところがあるので、医師と相談の上慎重に使用を検討してみてください。

授乳中の女性の場合は、母乳へ影響が出るので、人工乳へ切り替えることが必要になります。この場合も、医師と相談の上使用を慎重に検討していきましょう。

また、別の薬で副作用が敏感に出てしまう人にも、変薬の候補としてジェイゾロフトはおススメになります。医師と相談をして自分に合った抗うつ薬を探していきましょう。

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