アモバンとお酒眠れない夜に少量のお酒は薬になるとはよく聞く話です。実際に、1日1合程度のお酒であれば、良質な睡眠を提供してくれると言われています。

しかし、アモバンなど睡眠薬を併用している場合はどうでしょうか。お酒では眠れないから、睡眠薬を飲んでいる場合、睡眠薬をお酒でもっと眠ることが出来る。そう思いませんか?

しかし、睡眠薬とアルコールの併用は、「禁止」とは言わないまでも、極力避けるべきです。

超短時間型と言われているアモバンなどの比較的緩やかな作用を持つ睡眠薬であれば、アルコールを併用しても良いのではないかと考えることもあるかと思います。

しかし、作用が弱いとしても、アルコールとの併用は避けるべきです。

では、どうしてアルコールと睡眠薬の併用は避けた方が良いのでしょうか。その理由としては以下の3つが挙げられます。

1つめは、「作用の相乗効果」です。アルコールには、脳の興奮性神経を抑制して、体をリラックスさせる効果があります。

同じように睡眠薬にも、脳の興奮性神経を抑制し、抑制神経の働きを促す作用があります。そのため、アルコールを睡眠薬と一緒に摂取することで、睡眠薬の効果が強くなってしまうのです。

睡眠薬の効果が強くなれば、寝られるじゃんと思いませんでした?

そうなんです。寝られるんです。でも、医師が効果を狙って処方する以上に寝すぎてしまうんです。

例えばアモバンは3時間から4時間半で半減期、つまり薬の効果が切れるように設定をして量を調整しているのですが、アルコールを摂取することでその効果がもっと長く続く可能性があります。

どれくらい続くのかは、アルコールを摂取した寮や体質によって変わってきますが、薬が長く体に残ることになります。睡眠薬は薬なので副作用もあります。そのため長く体に残ることは危険な面もあるのです。

アルコールと睡眠薬の併用を避けるべき2つ目の理由は、「身体機能への影響」です。

先にもお伝えしましたが、アルコールも睡眠薬も興奮性神経を抑制して、抑制性神経の働きを高める作用があります。

アルコールと睡眠薬を一緒に摂取することで、体に抑制をかけすぎる危険もあり、場合によっては寝ている間の呼吸が抑制されたり、頻脈になったりと身体機能にも影響を与えてしまう可能性があります。

また、アルコールも睡眠薬も「肝臓」で分解される薬になるため、両者を一緒に摂取すると肝臓がフル稼働しなければならなくなります。

そうなると肝臓の機能が弱くなり、両者を分解する速度も遅くなります。

そのため、翌日までアルコールが残って二日酔いのような症状になってしまったり、翌日まで睡眠薬が残って眠気やふらつきが生じたりと、体への影響も少なくありません。

アルコールと睡眠薬の併用を避けるべき3つ目の理由は、「依存性」です。アルコールも睡眠薬も「耐性」が付きます。

これは、体がその量になれてしまって、少量の睡眠薬やアルコールでは思ったような効果を発揮できないという問題です。

そのため、もっとたくさんの量を摂取するようになり、それなしではいられない「依存症」に陥ってしまうのです。

薬物依存症ほど劇的な変化ではありませんが、依存症になるくらいの状態になると、脳の機能にも影響を与えています。

これは、取り返しのつかない状態です。そして、アルコールと睡眠薬を併用することで、耐性や依存性の形成が促進されてしまうのです。

つまり、アルコールと睡眠薬を併用すると、その日は眠ることが出来るかもしれませんが、どんどん不眠が悪化し、睡眠薬を内服しても寝られない状態を作り出してしまう可能性が高くなります。

身体機能にも影響し、健康も害する可能性があります。

もし、現在利用している睡眠薬で十分寝られないと感じている場合は、アルコールを摂取するのではなく、医師と相談をして使用している睡眠薬を改めてみることをお勧めします。

それでも、どうしてもアルコールが飲みたい時はあると思います。しかし、ここはしっかりとした意志を持って、我慢してみてください。飲み会の席などに誘われても、「医師から止められているので」と断る勇気を持ちましょう。

また、親しい人にアルコールを隠してもらうなど協力をお願いすることも良い方法だと思います。

あまり知られていませんが、「抗酒剤」というお酒を飲めなくなるような薬もありますので、近くの内科や精神科で相談してみても良いかもしれません。

ただし、扱っている病院とそうでない病院があるので、事前に確認してみてくださいね。

それでもどうしても飲まなければいけない場合は、睡眠薬の使用を控えてください。飲むとしたら不眠になることを覚悟するくらいの気持ちで飲んでください。将来的にはあなたの健康にプラスになると思います。

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